なんとなく基礎知識

 ブクマのコメント見てて、なんとなく書いとくべきかなーと。

・コンビニオーナーは、自分がやりたいと思った場所で即コンビニ経営ができる、わけではありません。

 昔の典型パターン、土地持ちの元酒屋からコンビニに転身(Aタイプ)とかの場合、大体、リクルーターとか呼ばれる人たちが「ここでコンビニやれば1日100万円売れます! セブンイレブンをやりませんか、ぜひ」と凄い勢いで勧誘しにきます。今の出店形態の大半である店舗本部持ち経営のみ請け負う(Cタイプ)場合、当然ながら土地建物は既に用意してあって「どうですこの立地なら1日100万円売れます」とか紹介してくれます。

 なので、一応選択の余地があるように見えますが、「ここに出す」と場所をセレクトしとくのは、まず基本的に本部です。んで肝心の立地の見極めが外れることも、当然ですが普通にあります。どんな人間もどんなリサーチも完璧じゃありませんし、ましてや商品が売れ残るリスクを負わないコンビニ本部の選定ですからして、希望的観測に偏り気味なのは当然です。まして後述するようにいいかげん出せる隙間がなくなってくるとね。

 だから、ドミナント出店という地域集中出店形態が問題になります。当り前ですが「良い立地」なんてのは現実に限られています。最初こそ商圏を吟味できますが、いいかげん出す場所がなくなってくると、既によく売れている店の近くに出せばそれなりの売上が見込める、また、他フランチャイズの出店する余地を最初から潰しとく、という発想で本部は店舗開発します。んでセブンのライバルはセブン、という笑えない密集状況が発生します。一応、ある程度の距離以内には作らないとかあるんですけどね。これがあまり役に立たない程度の規制でして。

 ちなみに笑えない話として「近くに新しいセブンを出店する計画があるんですが、他の人に商圏を取られるぐらいならオーナーさんご自分が2店舗目としてやりませんか」と誘いにくる例もあったりします。んでCタイプはチャージべらぼうに取られてカツカツだから2店舗やんないと首が回らないとゆー状況で選択の余地も限られ、つい誘いに乗っちゃったりします。本部も「コンビニの経営は実は大変」てのがここまで知られてしまったので、オーナー募集してもなかなか人がきません(出店計画に支障をきたすほど)。ならば奴隷に倍働いてもらったほうが早い、となります。