「ネオノミコン」

 

クトゥルーだから、ということで国書刊行会から出たアラン・ムーア本。

アランムーアなのにテキスト量がめっちゃ少ない。と思ったら出版社の紹介ページから察するにゴリゴリ盛られるのは2巻以降ぽく。

 

www.kokusho.co.jp 

とまれ、1巻目はだいたい知ってるネタ元かつ絵がわかりやすいのもあり、めっちゃとっつきやすい印象。1ページあたりのコマが少なく大ゴマばっかなのもあって絵が非常にわかりやすく、結果、同じアランムーア作品と比較してもグロ描写のエグめ度は上がってるとは言っとく。ただクトゥルフクリーチャーはわりと大人しめのよくあるデザイン(突起はやや多め)。

1巻売れて続刊が出て欲しいってのと、クトゥルークラスタに情報届きにくいかもなあってのがあるんで話題にしときたい。

 

マリグナント

ホラー映画なんだけど少女マンガ誌の恐怖マンガみたいで馴染みある感じ。

洋物はどっか見世物小屋にエグいものを見に行く感覚で、本作も道具立てとしてはそういう洋物ホラーの道具立てで作ってあるのだが、見てる間あんまそういう感じはなく。どっちかというと身近な日常生活がある日突然に人間的な悪意が具象化したような形に侵食されていく系。優しいお母さんが気が付くと変になってて、作ってくれたお昼ごはんがミミズサンドイッチになってるとか、ああいうやつ。

なるほどJホラー感覚って影響あるのかもしれないなあと今さら思った。

エターナルズ

長い。東映特撮劇場版や東映アニメ劇場版で60分で済む話を2時間30分。2.5倍。人物紹介が欲しいとしても10分加算して70分が許容範囲。

話を2.5倍に薄めた分を埋める要素が皆無。流石に退屈過ぎて見る必要なし。

あえて評価に足るとこ探すとして「役者の顔が良かったがその役者が出てる他の映画を見とけばいい」「吹き替え声優が良かったがその声優が出てる他のアニメ見とけばいい」という程度。

同じくらい長かったデューンが出来てたことをあげてみる。長尺の間をたっぷり使ったりロングの空気感ある風景ばっか突っ込んだりメカニックの重厚さを演出したりクリーチャーの荘厳さを演出したり悪役の邪悪な雰囲気たっぷり見せたりしてた。どれも「まあこの体験は他メディアの短時間摂取じゃ手に入らないな」って思わせる程度の説得力があった。エターナルズにはそのへんの独自体験感は皆無。

ではヒーロージャンルとしてどうか。ヒーローの能力を実写化したらこんな表現になるんだ、という工夫や驚きは品切れ。目からビームもマインドコントロールもイリュージョンもX-MENでもっと面白い映像あったよで終わる。空中にCGで線を描く身体強化のやつ(たぶんドクターストレンジの空中魔方陣の発展のつもりじゃないか)は地味すぎで本来なら小ネタで使うぐらいの代物。人間描写はヒーロージャンルでは元来が添え物なので言及する必要ないがあえて言うとして最初に言った通り60分で済むだろとしかならない。スパイダーマンX-MENからこっち20年以上続けてきた「アメコミヒーロージャンルはこんなもんでしょ」というジャンル枠の中で作ってるだけのジャンル物の、およそ考えうる最安のリーズナブル枠。

といっても別に本作が極端に悪いというわけではなく、元からマーベルのシリーズ路線そのものが低調で見るとこがどんどん減ってた。大量に作ってるんだからネタ切れは仕方ないのだが見る側も期待するハードルが下がりすぎ、ここに至って金払うレベルを大幅に下回る現状に対し麻痺しつつあるといったとこ。まあディズニーが販促費をSNSにバラまけばいいという話なのだろうし、エターナルズ誉めてたら「ああカネもらってんのね」って感じで受け止めとけばいいぐらいの話ではある。

 

その他。目からビームのリーダー格で内ゲバってる時点でX-MENを思い出さざるをえないわけだが、2000年公開のX-MENの1作目を思い出してしまうと、あそこから堕ちに堕ちた結果がこれかあ、となりがち。

なんつうか2000年のX-MENってけっして出来がめっちゃいいわけではなかった。当時としては十分以上に及第点、今から見てまあほどほどに上手く作ってるぐらいの代物だったんだけど、「当時としてはこれでオッケーという方法論」を、20年も経ってるのにまだリサイクル利用するの? という残念な意味での想起がエターナルズのショボさを加速させてる。キャラコスチュームを暗い色に寄せて「これがリアル」で済ましちゃうノリなんて、アイアンマンがパワードスーツをバンバン増やしまくり、キャプテンアメリカが1作目はケバケバしい恰好を披露し、ガーディアンズオブギャラクシーで緑やブルー肌の宇宙人、はてはカートゥーン調のアライグマまでユニヴァースの中に入れ込んでる時点でとっくに終わってるだろう。一般人もサノスを知ってるマーベルユニヴァース内で、もっと化粧を濃くして髪の色をキャラのカラーにあわせて赤青紫緑白黄にクッキリ染め(それだけで30分時間短縮できる)て現代都市を歩き回って「人間のふりをしてます」って言ったところで文句なんか出ないだろうに、やらないのである。

ポリコレにしてもそのへんのショボさがついてまわる。2000年のX-MENの頃にしても、監督のブライアンシンガーが「自分はゲイだからマイノリティの問題を訴えたいんだ」とか言って同じくゲイで有名なイアンマッケランをマグニートーに連れてきて、という段取りズムを振り回す盤外戦術コミでまったりとしたポリコレ的な政治メッセージとアメコミ映画というサブカルチャー娯楽をなんとなく両立させてたというのが正直なとこだろう。あれから20年を過ぎた今、無難の中に無難を通して取っかかるとこがほぼ何もなくなったツルッツルの児童向け情操番組をうすーく2.5倍に薄めた代物が最新作である。児童向けなら短くしろや。濡れ場必要な話かよコレ。

本作自体には薄い以外の何も言うことはないのだが、ここに至ってしまった過程には残念というほかない。せめてトランプのそっくりさんを出すとかコロナウイルス下の社会描写をやってみせるぐらいの気骨は欲しかったんだが、まあ無理な相談ですよわかってるわ。

namo「クプルムの花嫁」ハルタコミックス

富野由悠季展・高畑勲展・諸星大二郎展を立て続けに見に行った。

展示の一般的な面白さでは諸星大二郎展が圧倒的に面白い。だってサブカルチャーで使われるオカルト要素、伝奇要素のネタ元になった歴史資料や民俗資料を総覧的にまとめて見せてくれるとか、今までないと思う。足利は電車で行きづらく微妙に遠いがまだ東京から日帰りできる範囲だし入場制限もたぶんあんまないので行きやすいと思う。

資料的には富野由悠季展が面白かったというかカタログに展示資料の企画書からコンテから展示分の内容が全部掲載されててガンダム雑語りするやつ必携みたいなことになってた。ガンダム放映前の初期企画書、よくよく読むとZガンダムの展開がこれにわりと沿ってるのがなるほどなーと思う。ララァの原形キャラ、最初はフォウみたいな感じで登場する予定だったんだなあ、みたいな。そして新津美術館は流石に遠い上に、カーナビにお任せすると公園裏側の管理者用道路に連れてかれて「この先は崖だよ」って注意される。

高畑展は正直なとこ突っ込めるほど高畑作品見てないんでうーんっていう。高速インターにめっさ近いのが助かった。

ハシゴして思ったのは、地方展示でついでにどっか寄るの難しいなっていう。もうちょっと事前に詰めれれば観光を組めたのだろうが、コロナ下火を狙って行けるとこ行っちゃえで高速をひたすら走っただけになってしまった。

結果どうなったかというと、前日に表題のマンガを購入持参して宿泊先で読もうと思ってたのだが、運転で疲れてしまい、また朝早めに出るべく飯食って風呂入ってすぐ寝床に入ってしまって、手を付けたのは結局帰宅してからだったという。読んでから「三条のそのへん走ったのに素通りしちゃったじゃん!」ってなった。

DUNE 砂の惑星(映画)

2021年の映画。

2001年の映画の指輪物語、というか映画の呼ばれ方としては「ロードオブザリング」を狙ったんだろうなあと思って見に行って、だいたいロードオブザリングだなあと思って、パンフ見て監督がロードオブザリングって言ってて、そんな感じ。全景な風景メインな絵ばっかなのもそうだし、主人公が夢というか未来幻視に振り回される感じは指輪の力を使ってるフロドっぽいし、彫りの深い顔つきの主人公もフロドっぽいし、ダンカンもなんかボロミアっぽいし。つうか原作のデューンにしたって指輪物語のフォロワーの側面があるだろうから、そういうふうに描こうと思ったら描けちゃうよなーというあたりか。

そんで、まあこんな感じだろう良かったじゃんと思ってたのだが、世間的にはめっちゃ反応が薄くて爆死の可能性すらありそうで、えっそうなのってなった。

基本的にこれファンタジー枠だと思ってるんで、日本のSF系の人たちが反応薄いだろうっていうのはある程度は予想してたのだが、ファンタジーだと思わずSFだと一般客に思われてめんどくさいと回避されちゃったんだろうなあと。もったいない。

 

お話について。

話としては予定調和的に、というか神話的にことは進み、起こることは起こるべくして起きて、そこにドラマティックな要素はない。人間の感情みたいのがむき出しじゃないのは個人的には好感度高い。ハルコンネン家がどう邪悪なのか人間ドラマ的にわかりづらいと言われたらわかりづらいんだけど、そんなこと言ったらロードオブザリングのオークの軍勢がどう邪悪なのかなんてよくわかんないし、ハルコンネン軍団はオークみたいなもんだよとしか言いようがない。ハゲだし。サーダカー軍団は黒の乗り手みたいなもん。母親はガンダルフよろしく主人公ポウルを運命に投げ込むし、ポウルはフロドよろしく言われるままに運命に飛び込む。

 

絵について。

戦闘シーンなんかだいたい抽象的で最初から「リアルな戦闘」とかやる気がない。火砲爆撃は紅魔族による巨大攻撃魔法の一撃みたいなイメージ。めっちゃ美しい。

で。それゆえに、メカニカルなギミックのどれもが「中世ファンタジーの装い」になりおおせてるのが凄い素敵。今回見るべきはそこです。中世ヨーロッパ時代のメカニックなのか、メカニカルな意匠をこらした中世なのか渾然一体のひたすら重厚な城塞設備に宇宙船に兵器に巨大機械装置の数々。オーニソプターは意識的にトンボ形状にしてるんだろうけど気持ち的にはメカニカルな装いを得たドラゴンライダー。「SF映画として目新しいものがない」とかそんな後ろ向きな話じゃなく、「正統派ファンタジー映画の中に鉄の巨大機械兵器がしっかりと落とし込まれ取り込まれてる映像がたっぷり見れる」という話です。どうせ日本のガチ系SFファンはデューンあんまし相手にしてないんだし、そっち向いたってしょうがないしね。

あと砂虫は普通に描写良かった。いや造形としては昔から全然変わってないんだけど、変に陰茎ぽくするのと全く逆に、虚そのものな穴でいかにも神話的だった。

 

全体に。

絶賛すべきかと言われると、知らんわ、俺はファンタジー大好きマンとしてファンタジー絵を愛でるわ、となります。

一方で、西洋人が誉めてるのについては、なんつうか含むものがあるので、あんまし乗れない。1960年代の新造の神話譚だから、今これを作ったらどうしたってイデオロギーにまみれるし。ロードオブザリングにしたところでデジタル時代の神話として位置づけられるべくそこに置かれた感あるしね。神話をフィクションとして消費したい日本人的には神話を神話にしたい西洋人の思惑が嫌といったところ。

ガチャ運アプリ越境の法則

一方のガチャで調子が回らないとき、別アプリのガチャで整えると流れが変わる。こともある。

てことでプリンセスフェスで天井まで回してハズレを存分に引きまくってから引いたところ

 

f:id:tdaidouji:20210831194539p:image
f:id:tdaidouji:20210831194532p:image
f:id:tdaidouji:20210831194546p:image

先日の50連に今回の50連、合わせて100連(正確には110連)でイリヤx2、水着イリヤx2、美遊x2の大成果となりました。