コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS 2回目

 あう。これは卑怯な。そしてなんつう真っ当な。

 フォーマットとしては、ナデシコのblank of 3 yearsやウテナの頃から、全く変わってません。ある意味完成されてると言えるし、先祖返りしたとも言えるんですが。

 アニメの物語と、この種類のキャラもの(ギャル)ゲーのシナリオは相容れないです。だからこのゲームのシナリオは、ルルの物語であるところのアニメ版と相容れない位置づけであるほど、安定してしまいます。具体的には、もう一人のルルーシュとして位置づけられたゲーム版オリジナル主人公が、かくも暖かく優しくコードギアスの世界に受け容れられているとゆーことについて、です。彼の受けとってきた優しさは、本来ならルルが受けとるはずのものだった、とゆーことです。

 もちろんルルはそれを受け取らない道を選ぶことでコードギアスの物語を歩んでいきました。というかR2においてCの世界で*1ルル自身がはっきりと否定し拒絶してしまってます。ゲーム版の世界は、そういうものです。

 コードギアスのやり方がいかにも古典的にすぎて現代的ではないことを意図的にやったというのも確かなんですけども、それと同じぐらいギャルゲの快楽原理というのは古典的ですから、相性がいいのも当然かもしれません。

 ゲームのシナリオスタッフが飛び抜けて上手いとは思いません。が、本作では、およそ必然的に、おそらくは構造的な理由から、高橋龍也なり麻枝准なりの名前を持ち上げてしまう作家礼賛に陥る前の、いわゆるライトユーザーが支持したであろう「葉鍵的」なものをそのまま提示してしまってます。小説読みには全く薦めません。ギャルゲー読み向けです。

*1:Cの世界は露骨に「コミケの二次創作同人」を彷彿とさせる言及でしたし、Cの世界の集合無意識はどうにもファンコミュニティを意識してるんだろうなとゆー感じでした。