おっぱいおっぱい

 今はなき品川IMAXイノセンス高解像Ver.(よその感想http://members.edogawa.home.ne.jp/t20/review_0403.html#IMAX)見てて、冒頭のバトーのサイボーグ視点の吸い込まれるような感覚が良かった。アバターIMAXがそれより凄いかというと、金のかかり方と細かい技術の積み上げは判るけど、体感的な凄さはイノセンスと同程度かそれより劣る気が。

 最新3Dでも視聴者がやることは然程変わらない。ようは画面が出っ張るのが、昔の3D映画よりずっとクリアかつシームレスに出来るようになった。それで何を見るかといえば、モノのカタチがハッキリ判るのがこの種の3D映像の方向性で。ごちゃっとした機械や建物なんかは、普通の映画より構造が判りやすいメリットが際立つ。たとえば、ヱバ破冒頭の戦闘を3Dで作ってくれないかなー、といった。

 一方で「奥行き」なるものの感触はあんましない。モノが配置されて、そのモノのカタチで全体の構図のようなものが決まるので(正しく構図と呼べそうなものが3Dのおかげで半ば消滅してしまっててまた困るのだが)、視線の行き場がモノにしか吸着せず、全体的な意味での奥行きを構成できない。少なくとも私の肉眼は。

 あと立体化されたカタチと、奥に配置された書割背景、という二極分化は、今回も避けられないようでもあり。むつかしい。

 3Dを極限まで楽しめる造形でやたら突起が多いクリーチャーが出張ったりしてるのは普通に楽しい。が、つまるとこ、3Dで何をやっても、そういうカタチを楽しむとこに行き着く気がする。てのは、ヒロインが横向いたり振り向いたりするたび見える、おっぱいの立体感が一番よかったの。構図に目がいかないので人物に視線が向かう。んで身体を布で覆わないネイティブアメリカンな設定でおっぱい丸出しで立体感を演出してるのが素晴らしい、てのは万人の感想じゃないか。つーことは男のほうも突起物をさらけ出さないと3Dでは映えない。なので3D映像でAVを作って欲しい。ヤマカンがかんなぎのOPぐらいのクオリティで3D本番アダルトアニメ作って欲しいなー、とか。無駄に揺れなくて張りのあるおっぱい。

 作中で管制室や研究室で見てるモニター類が基本2D(ナデシコっぽい空中に浮いてて手で動かせるやつ)なのが面白くて、3D映画内の作中映像メディアの使い方ってのが、ある意味で3D技術の実用の限界と方向性を如実に示してるようでもあり。

 あとまあ、壁が迫ってくる感じは凄く緊迫感があるので、閉鎖環境の狭苦しさを強調するような作劇なんかには、いいかもしれん。