解説

 「2ハート>3ハート」は、
<『ToHeart』(Two Heart)から『とらいあんぐるハート』(Tri Heart)へ>

 という文脈を主張する立場を指す。

葉鍵」といってLeafとkeyを一体のようにしてまとめて語るという考え方は、現実的にはあまり根拠がない。そんなまとめ方を基準に何かを語るのは、すごく偏った思考形態だ。もし本当に「葉鍵」に確たる位置づけを見出そうとするなら、コミケジャンル名(C60、2001年以降)の根拠である2ch葉鍵板成立(1999年)の経緯からしても、何よりまず青紫=竹林明秀研究こそが深められなければならないはずなのに、そんな気配は微塵もない。現代エロゲーをハカギ以降だなどと思い込む人がいるのなら、その人はまず作家論として青紫を語るべきなのだ。

 んで、どこぞの権威づけになっちゃったかもしれないヒガシなひとらの「ハカギ」の名前を冠した同人、そもそも、ヒガシなんて鍵にさほど興味を持ってなかったのに、なんでタイトルに「葉鍵」てつけたのか。すごく狭いリサーチの結果としてそうなったんじゃないかと疑ってるんだけれども。

 そのすごく狭いリサーチ対象周辺に余計なことを吹き込んじゃったかもしれない、えらい昔に、ついコトバのアヤで「死エロの指摘するように、もはやこれらは葉鍵ゲーという1ジャンルなのですよ」などと嘘八百を書いてしまった身として述べるが、葉と鍵を密接に結びつける根拠は薄い。東鳩のフォロワーは他にも沢山だし、それ以前の恋愛シムジャンルのフォロワーと明確に区別できるわけでもない。

 なので、葉と鍵でなんか連結しがちな人においては、鍵よりとらハのほうが東鳩のフォロワー、後継者、似たような路線の成功例として指摘されるべきだし、むしろ「純愛」とゆーくくりを述べるなら、多くはとらハにこそ近しいし、とらハこそいろいろに先行してた(このへんは、激亀仙人という、俺にクロスチャンネルを薦めてくれたけど俺がすごい勢いでクロスチャンネルをけなして気まずくなってそれきりな人が、かつて言っていたのだが)と述べとくべき。