二重引用

>>誰かが言ってたが、木之本みけは大好きだけど、木之本みけシナリオの作品が5万も売れたら日本は終わりだ

 終わればいいそんなチャチな日本、と思った。

 たとえ100万部売れても何一つ変わらないものしか100万部に達しないてのが市場原理だったとしても、それに対し従順な態度であることは何のネタにもならないだろう、と。

 匿名意見を取り上げても仕方ないのだけど、アングラを嗜好してみせる人たちのアングラに安泰してます風味、エログロを取り上げたがる人たちのエログロは額縁の中で鑑賞しましょう風味、みたいのが気になったので反応してみた。

 例えば「いくらならエロゲを買いますか」て話を見かけ。安いほうがいいに決まってます。同人の2000円エロゲ、4000円未満の実写アダルトDVDが氾濫してる中で、どうすれば1980〜3980円で安定供給される草の根を組織できるかが本来の話題のはずで。プロの市場の脇が甘いから同人エロが幅をきかせるんだし、それで「セミプロが同人化してるせいで旧来の新人が出てくるべき同人市場が食われてる」とか変な物言いする奴も出てくるし。20年前は「とらのあな」無かったんだからどっちでもいいじゃん。性行為描写が目的で安くて構わないと思ってる側が多数派だったらアマチュアに全部食われちまえよと思うし、作る側にしても単価が安くて済む市場のほうが実験も冒険もしやすいだろう。大体、8800円以上ってコンシューマーゲームを横目に眺めてるから出てくる伝統価格だよね。じゃあ「ゲーム」として比較して、そこに上乗せエロ価格を足したと仮定して、その価値があるか考えてみよう、と。

 実際、旧作のトールサイズパッケージ化したロープライス売場は確実に増えてるし充実してるし買うほうにとっても負担が少ないし。巨大パッケで初回出荷だけが勝負なんてのは雑誌やネットの話題性を回転させるための装置でしかなく、もう殆ど形骸化してる。つまるとこ論点にすべきじゃなく、初回出荷本数以外の話題性回転の手法をどう提示できるかが本来の論点のはずで。書くのすら恥ずかしい話だが。

 さておき。

 とりあえずシンフォニックレイン好きを自称してる人たちは残らず『夏めろ』を買っとけ、と。100万本売ってデファクトスタンダードになってもおかしくない普通の良内容だから。