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『カードキャプターさくら』がらみで。
CLAMPの大川七瀬（大川緋芭）の頭の中は超古典的なやおいさんで、多分、萌えとかあんまり理解してなかったはず。古典的やおい回路に呪われてるのでトランスジェンダーと「真実の愛」みたいのしか書かないし書けないし、あのへんの「真実の愛」は生まれついた性別とか身分とか、何かいろいろ物理的事情がらみにより挫折するのがデフォルト。CLAMPが商業デビューした時代は既に高河ゆん以後だったんで、結果、なんか観念的でご都合主義的に用意されたとしか言いようのない切迫した概念が二人を引き裂きます。『舞-HiME』の例の奇妙な悲劇招来のシステムが実にCLAMP的で、当初はそれだけで見る気が失せたものでした。で、無垢な少女だけが祝福される。まあ、要するに怨念で駆動してます、というのを上でリンクしてる「蜜の厨房」を初めて読んだとき確信したのでした。
何も知らずに高河ゆんを知ってしまった後にそんなん読まされる身にもなってくれ、と思いますが、逆に言えば高河ゆんの出現があのへんの旧世代のやおい小母さんの方向性を否定し、鬱屈した怨念を沈殿させて萌え狂うオトコノコどもを踊り食いする道に突き進ませたのかもしれない。
えーと。
で、木之本桜が活動的で中性的な描かれ方なのはもちろんのこと、「カードキャプター」て設定の時点でカード蒐集ていう男の子の趣味の世界の投入ね。これは女の子版プラレス３四郎の「エンジェリックレイヤー」でも同様の組み立て。