色のそれ

 液晶の話。

 某所で、大型TV=ホームシアターっぽくしたい=映画を見たい人においては液晶が凄い勢いで批判されてて。主に明るさの幅がとれないあたりで。

 で、エロゲの領域ではCGの塗りが事あるごとに大きく扱われ、こっちは主にモニター上の色彩の感覚で、こっちはこっちで液晶が嫌われてたりする。まぁ、同じ原画なのに別人に見えたりするし。個人的に面白かったのは古参elfの『らいむいろ戦奇譚』が、あかほりさとるのシナリオについてより(それは既にスルーされてる)主に塗りが本田直樹の原画の魅力を伝えてないと批判されてたあたり。

 こないだ、とある人に映画やアニメーションでのカラー化のインパクトがどの程度あったかを問うたところ、あまり関心がないような言い方をされたのだけども。エロゲの塗りへの拘りは、わりとそーゆー古典的な映画の感覚に近しいんじゃないかと思える。

 一方で、わりとたびたび、スケールモデルで戦車作ってる人から最近のガンプラの塗りが「美少女フィギュアっぽい」流行に流れてることへの不満を愚痴られる。スケールモデルの塗り方の理屈を聞いてると、なんつーか「近代小説的な自意識とか主体」の話を聞かされてる気になるのな。んで、最近のガンプラの塗り方が「萌えキャラっぽい皮相的な人物造型」とか言ってるのと被って見える。

 そういうふうに戦車モデラー、船舶モデラーからの不満として塗り方の理論を主張され「だから俺のHGの塗り方はこうだ」て言われると、やっぱ傾聴に値するなぁと思うんですけどね。ラノベラノベだからみたいな区別、萌えキャラ漫画だから劇画と違うみたいな区別を前提にして語る感覚の無根拠さ(そして、そのへん説明抜きで「萌えキャラ漫画として褒める/貶す」とかそーゆーの)よりか。プラモを作らない人に対しての説明責任を引き受けてる態度みたいのが、やっぱ小説読みや漫画読みの人のウェブ感想からは伝わってこないので。

 脱線したので放置。

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 あーいや、縮尺に応じた「色や光の見え方」の解釈、それこそ装甲板の平面に対するグラデーションのつけかた、縮尺差を補正する色調修正のあたりを説教されるので、塗料の剥がれとか、あまり言われないです。