おまえらは、何を求めて語るのさ。

あー。
うーあー。
ゲーム版の『AIR』はさ、あれ、要するに。
自爆テロなんですよ。
観鈴は言ってみれば旅客機とその乗客です。人質兼武器。
ゲームのゲの字も知ったこっちゃない哲屋さんが投げやりにヨイショしてんのは自分に関係ない世界だから*1で、鬱の入ったライターが入れ込んだりするのは自爆テロのロマンティシズムに酔ってたからで。
そりゃ確かに、現実の人間は誰も死んでないさ。ゲームという名の幻想に正面特攻かけることに対して人道的批判なんて出来ないさ。
だからって、それを賞賛するのか。ビンラディンイスラムの英雄と呼んでみせるのか、お前等は。
派手にビルを壊しました、て映像流して。犯行声明を高らかに謳い上げて。
それが見たいのか、お前等は。
劇場版はさ。だから。
原作のゲームの何かなんて、何にも掬い取っていやしないんですよ。そんなもの、映像屋にとっちゃ、知ったことじゃないから。
ただ、その場所に少女がいて、彼女が生きて、彼女が死んだ、それを見つけただけで。そこに意味なんかない。価値なんかない。生きた、死んだ。それだけ。そういうもんだろ。
彼女を無視するな。彼女を偶像にするな。彼女を道具にするな。
お前等が生きていくのにあたって、彼女はまるで必要とされていないのだから。
消えろ。

*1:だからさんざ荒らした挙句に「もう終わった」とか言って投げる