ここはしつもんのくに

こないだ「はてな」の質問コーナーに回答してみて、それで改めて周囲を見まわしてみての感想。
当り前の話だが、「はてな」は質問する・質問に答えるというコミュニケーションを「はてなポイント」というポイントのやり取りでフォローするところだということに、今更ながら気付いたのでした。いや知ってたんだけど、そのことの意味に、ってことね。
えーと、世の中には質問していい場所と質問しちゃいけない場所があって。質問していい場所としては学校とかね。判らないことはドンドン質問して、もしくは自分で問いを立ててその解を見つけるために研究したり。で、質問しちゃいけない場所としては、そのへんの世間とか。職人さんの世界って質問しちゃいけない(技術は教えてもらうものじゃない、盗むものだ、みたいの)ってイメージあるけど、実際はどうだか知らない。
以前に、「なぜ○○してはいけないのか」という質問を立てるのはいけないというが、それは何故か、という話があって。
見てわかるとおり、絶対に成立しない問答なんですけど(だって回答者は「その質問をしてはいけない」しか答えられない)、まあ、そういう言葉遊びは置いといて、何がしかを質問するってのは、質問者は「私は外からやってきたものですが、私のルールを理解した上で、私のルールに従ってください」というメッセージを言外に含むわけです。
"What is this?" に対して「それはエロゲーだよ」と回答するということは、まあ、回答する側は、聞く耳を持ってるわけですよね。で、相手の行動を理解してやってる、ことになる。このへんは考え出すと無限後退してくから放置するとして、まあ、働きかけに対して受けてあげるってことは、やっぱし、そこに文化圏が成立してるわけです。エロゲーを判別できない人と、エロゲーを判別できる人の共有する文化圏ですね。で、そこには実は、エロゲーは入り込めない。それまでエロゲーが判る人とエロゲーとの間には愛が芽生えていたかもしれないのに、エロゲーはそこでは三角関係で振られる役になってしまうのです。
がーん。*1
はてな」はね、つまり、そういうふうに働く「質問」を基盤にしてる場所である。多分それは凄いインターネットな場所だからで、つまり検索エンジンポータルサイトであるのと同様のことでしかないんだけど、ただもう一歩だけ踏み込んでしまったから、「はてな」の<外側>に対して排除的に、攻撃的にならざるをえないんじゃないかしら。ただまあ、なにせ凄いインターネットな場所だから、「はてな」の攻撃性はその「外部」*2に無限に攻撃を吸収されていくようにも出来ていて、そういうところでナアナアにバランスをとってくところで均衡が取れていくんだろうな、と。
よく出来てるなあ、と思いました。

*1:一応フォローしておくと、その後に「エロゲーやってみる?」「I'm afraid of ...」「大丈夫、怖くない」...「キツネリスは エロゲーに はまった!」「ナウシカは ふられました」・・・という展開は、充分に考えられます。

*2:mixiとかいろいろ