化物語 蟹

1話がわりとよくて、へぇ、と思ったら2話でガタ落ちした。イヌカレーとかいう連中、とりあえず不要なんじゃないか。

こういう分類をされると嫌がる人のほうが多いだろうが、「アニメ番組という枠に実写コラを挿入してみました」というのと、「アニメ部分はコラージュのための様々な素材のうちの一つ」というのと、そのへんのズレ。

ざっくりいや、文字をガシガシ突っ込むと、「アニメ」としちゃ、そんだけ画面は貧しくなる。文字をカット挿入しまくることで、絵面としての価値を一生懸命に下げて下げて無価値にしてって、意味としては色調とか大まかな構図を形成する幾何学図形とかぐらいのレベルにして、そのような「ゼロ」なものをズラズラーと等価に並べてく。

だからまぁ、「人間」を画面内で大きく捉えすぎると、あまりよろしくない。から、遠景で人物を極小にして背景メーンにしたりすると何となく締まった気がするが、アニメキャラを大きめ多め長めにしたり、あと、実写の人間をコラの素材で多用したりすると、素材の意味づけの強さが不揃いになって、とたんに締まらなくなる。そんなんで、2話はだいぶ酷い。

あと、眼のクローズアップの多用は、たぶんアニメキャラな絵柄のキャラクターたちの主張を薄めるための繋ぎで、文字でつなぐのと並列的な位置づけなんだろうけども、多用しすぎてて、さすがにわざっとらしい。カタツムリのオーディオコメンタリーで流石にネタ切れしてて台詞が苦しかったぐらいに苦しいと感じる。

まどかまぎかの場合、言うまでもなく、蒼樹うめキャラの強さをもてあましてるのだが、化物語でこんだけどーゆーやり方だったらオッケーかが判ってて、そんでもって、あれだけ雑な仕事をしてるとゆーのは、いろんなことをやって試行錯誤してますなどという言い訳のきくレベルではないぐらいに、手を抜いていたんだなあ、と感じる。

あとはまあ、西尾維新ぐらいに器用な原作だから出来た真似だろーな−、てのと。キャラ萌えイラストがDVDのパッケージの表紙で、キャラ名前の単位で巻数を区分してることで、これ、成立してるよね。本編のほうはキャラ萌えイラストな絵柄じゃないように作ってるでしょう。キャラクターコンテンツとしてのキャラクターの実体は、たぶん、作中にはあんましない。