落ち着きました

 凄く変な、というか俺には製作者はギャグのつもりで作ってるとしか思えなかったんだけど、シュールな絵面のゲーム画面でもってテロリストと民間人を見分けて撃てたら精神面クリアとゆー、アレを指して何がしかの「技術」とみなして判断しなきゃいけないのか、というのが一番こたえました。心理カウンセラーに行ったらギャルゲーやらされてヒロインとの会話選択して適切な発言を選べたら引きこもり卒業ですねと言われてるのと同じですよ。採用して実際に使用してる当事者は気休めであれ何でも投入しないとという使命感があるのかもしれんけど、「神のみぞ知るセカイ」を恋愛教本として与えられてしまう絶望というものについて世の人はもっと考えるべきだ。

 珍妙な新兵器開発の話とかに近いかも。大量の金を使って真面目に作った代物が端から見ると失笑物でしかないんだけど、でもそれは確実に「人を殺すため」のものである。この場合、嫌らしいのは「珍兵器」の現物が鉄クズの山じゃなくて兵士自身であるてとこだよな。ゲーム関連はどこまでいっても実体のないソフトウェアなんで、その珍妙さが結実する実体は兵士の身体でしかありえない。で、それが大真面目に実際に採用されてて、よりによって「民間人と戦闘員を見分ける」ていう個人にとって最も負担の大きいところを投与してる。実際に効果的なら「病気」を悪化させてることになるし、役に立ってないのなら最悪のパロディをパロディの対象になってる自身にやらせてるという意味で実にサディスティックだし、その両方を兼ねてるとしたら現実とゲームの区別がつかなくなるというよりか、現実とゲームの区別をつけられなくする領域に強制的に追い込んでるようなもので。その意味では、幼稚で素朴なゲーム画面であるほど、意味合いとしては悪意があるよね。南極一号を生涯の恋人に思えるよう国家が要求してくるわけで。せめて奇々怪界の小夜ちゃんのドット絵にしてください。