また見てギアス!

 まとめて10話まで見た。個人的には第1シリーズの10倍面白い。

 たぶん、30歳段階前後より上の、真面目にリアルロボットえすえふ路線を追っかけてしまってゼーガペインに何がしかの感慨を抱いちゃう人たちは全く相手にしていないので、そーゆー人たちはストーリーやキャラクター描写のようなものに期待するだけ無駄だろう。

 深夜アニメから夕方アニメにシフトするにあたり、「また見てギアス!」で端的に表明してるように幼稚園・小学校低学年ぐらいの視聴者までフォローするつもりで作ってると思う。なんで作劇レベルでのルルの発言は100%ベタに受け取っていいように作られてる。もちろん深夜アニメのときは深夜アニメを見てる十代向けを狙ってルルの台詞が書かれてるので、どっちが描写が深いとかじゃない。言うまでもなく勝手に深読みするのは視聴者の特権。

 個人的には「まんが映画」のリバイバルつーか、他で切り捨てられてきた過去のアニメ文脈の拾い方が好き。トミノガンダムで蛇蝎のように嫌われた空中換装・合体を「リアルに」やってみせたりとか。文脈依存でしか「熱いロボットアニメ」を語れない、物理法則から自由な動画のくせに文脈から不自由すぎて窮屈さばかり感じられる動画より遥かに「リアリティ? 何それ食えるの?」を実践してると思うのだが。「リアリティ」「リアリズム」の本来の使用法はこーゆーことだろー。

 まああれ。ルルの造形にしてもさ、ブルーオーシャンなんだと思うんですよ谷口アニメって。真っ直ぐ積み重ねてきてる路線じゃなく、他の作り手があえて見ないようにしてスルーしてたところをひっくり返してる。それをズルイと見るか効率良いと見るか、の温度差なんだけど。