ベイビープリンセス

 前に、開始当初の段階では年少組がエロ担当だったという話があり、普通はそんなもんだろうという流れだったのだけども。

 別に0歳や1歳に精 液をぶっかけてるからロリの極みである、ていう話じゃない。単にエロという手法がキャラクターを「理解」するのにもっともポピュラーな手法だから、今まで経験したことの無い類型から外れたヒロインであり最も理解から遠い0歳や1歳をとりあえず犯してみてコミュニケーション可能な距離に置くということで。

 考え方としてはジャンプの新連載について、やおい方面の人たちがキャラクターのカップリングでとりあえず理解するのと全く同じ。やおいカップリングの文脈は類型化された関係の枠組みを適用させることでキャラクターの人格の襞を読み取っていき、男性エロ同人の文脈は類型化されたセックスを適用させることでキャラクターの心情(こちらとの距離感)を量っていく。

 類型と書くと悪い意味に取りたがる人が多いが、要するに理解のための物差しであって。1mは世界中いつでもどこでも1mでなければ困る。その基準があってナノメートルを推し量ることが可能になる。

 類型が問題となるのは、例えばやおいカップリングの関係性のパターンを男性エロ同人的な文脈で読み取ろうとするような文脈のズレが起きたときで。何かキャラクターの造形やシナリオが浅いとか深いとかで違和感を感じるときは、大体がそのへんでズレていると見当をつけておくと話が通りやすい。

 ベビプリに話を戻す。シスプリ直系のように扱われやすいが当然ながら間に挟まってる大型企画である『双恋』の発展形であり仕切りなおしに当たる。つまり血の繋がっているもの同士での乱交が主要な目標枠となる。双子のときは男の側は「血縁」の可能性がなかった点を修正し妹をかけあわせ、男女三人以上全員が本当の家族でありセックスの相手であることを両立させることとなる。

 が、現状のトゥルー家族はヒロイン個人ごとの攻略にかまけてるように見受けられ、3〜20Pの誘いに対し微妙に腰が引けてる。というのは3P以上はBLカップリング的な想像力との掛け合わせと使い分けを要求してくるからじゃないかと思うのだが(G's5月号の読者参加ゲームの内容なんかカップリング想像力の訓練みたいだ)、ライトユーザーがヤンデレ方向へ退避してく現状で、どこまで保守反動の壁を打ち破れるのだろう。