タイトルつけるのもめんどい

 エロゲについて「俺は知ってる」と語る連中は中途半端だ。かつてはPCゲーム開発技術揺籃の地にしてフロンティア精神の場。今は過去のフロンティアの歴史にすがって開発最前線から逃げたくすぶり環境。そういう現状を自称することを避ける。

 あるいは、今について正確性を期して説明するなら、エロゲは9割方が単に同人(コミケ)文化の1ジャンルだ。ガイナ参入あたりから次第に、そして「月姫」の時点で2D格闘ゲームやシューティングのように一度完全に商業の世界から沈んで同人文化に飲み込まれたのであって、それがエロという同人的な意味とはまた異なる半アングラ不明瞭さと、コミケの商業的なクローズアップの歩調に巻き込まれる形の半端さで誤魔化されてる。

 なのでエロゲの「凌辱」を同人の「凌辱」と分けて考えても仕方ない。この「凌辱」は創作の都合上要請されて出来上がった形式、その形式に慣れ親しむことで拡大してきた市場、市場拡大に従って肯定されてきた表現、でしかないからだ。

 この「凌辱」は、二次創作的に「創作」するための環境で。最初から、ルワンダ先生の拠るところの正統の創作と噛み合ってない。てゆか「考えるより手を動かせ」内でしか成立しないための圧力が有形無形にかかってる職人芸礼賛オタク芸能ならではなのだろーなと。それなのにわざわざルワンダ先生の「批評」を「俺らエロゲ同人屋にも適用できるよハハン」と言うバカがいくらでもいるわけだが、そーゆー「自分たちが正統の創作してる・味わってる」という見当違いの主張・わざわざ他所様の文脈に乗っかる必要は金銭問題以外にないわけだが。金の話をするなら話は簡単で。日本国において国家の規制はエロじゃないジャンルでも最悪に効いていて官僚の場当たり対応で会社が潰れて自殺者が出るのはそれなりに当り前(園芸業界であれば、狂牛病騒ぎで骨粉を肥料として使えなくなったりして骨粉製造業者が廃業したり。そうでなくともPL法だなんだと、かかる経費はいくらでもある)なので、そこんとこで「俺たちが食えなくなる」反発してくれると他の業界の当事者としても「エロゲ業界ばかり規制と業界の利益について国会で真面目に審議されてるのはズルイ」と言えるようになってありがたい。俺も金儲け的な意味で利害当事者になれる。

 ま、ルワンダ先生の悪手もかなり酷いが。だからあんたのGTAネタはダメなんだバーカ。