鍵っ子

 昔の鍵っ子って久弥直樹ファンを看板に成り立ってたのが、久弥やめちゃってから意味が混乱して。ONEの頃が好きな「旧鍵っ子」と、AIRの後いろいろ出来上がっちゃった後の「ゲーム内容は見ずに麻枝准という名前についていくぜ」てのと。

「今木さんのせい」だけじゃないと思いますけどね。現実に鍵には麻枝准しかいない、ていう状況に一般ユーザーレベルで適応してったところに、麻枝准のことしか語りたくない今木さんていう非常にネタにしやすい人がいて、ていう。

 さらに、久弥と麻枝って区別できればいいのに、鍵キャラって基本的に前作のキャラやプロットをパクり継続的に使いまわすという、ややこしいことをやるわけです。ONEとKanonの某アイテムがシナリオの核心とか連続でやるかよってのもそうだし、有名な「リストカット少女が続けて出てる」なんてのも。普通に考えたら前に使ったネタは避けるのに、ヒロインの心理造形が全てみたいな作風を確立させときながら、毎回リスカ少女出てくるてのを二人のライターの間でやる。(つまり書いてる本人たちはリストカットは髪の色と同じ程度の記号でしかないぐらいの割り切りをしてるってことだけども)。 久弥原案の『 Sola 』にしても『AIR』を想起させるし、その前にライターやった『 MOON CHILDe 』でも「FARGOのことかー!」みたいな話を突っ込んでくるし、引き出しが少ないとか以前のレベルだろな程度には離れてからもお互いに「久弥VS麻枝」で。(まぁ、「MOON.とONEで二人とも終わってるんですよ」て言えば済む話ではある)

 で、エロゲー右派左派とか言ってた頃の人たちの「バ鍵」って主に「久弥になびく鍵っ子」で。一見して判りやすく「純愛」してくれてるからね。

 問題はですね、久弥という看板に隠れた麻枝シナリオって、何をやっても骨の髄まで陵辱ゲーの理屈でしかセックスを語れないことで。だから「家族」なんて言葉を本気で意識しちゃった蔵ではセックスを削った。んで麻枝シナリオを意識しながら作ってるとしか思えない久弥シナリオもそれを踏まえて書かれるわけで。実のとこ鍵ゲって陵辱と純愛でもない鬱陶しくお高く構えた場所にいて。

 だからさ、「その他の純愛物ギャルゲー」を「純愛物」の前提にしてる側からすると「鍵を叩いてみせる右派エロゲーマー」てのが純愛物と関係ない見当違いのところでバカやってるよなーとしか見えない。

 続く。