ラノベとRPG

狼と香辛料」の序盤の会話を読んでて「なんかRPGで『今日は街クエストをやろう!』て気張って交渉ごっこを開始したゲームマスターとプレイヤーの会話みたいだなー」と思っちゃって、そのせいかホロがなんか山本弘が中の人であるところのディードリット、しかも中の人が悪ノリしすぎ、みたいにしか読めないんです。スケールダウンしたせせこましさがなんかこー、やったー!セッションの目標をクリアしたぜ!(事前に大まかな方向性を打ち合わせしてたマスターとプレイヤーとの間で互いに目配せしながら)みたいな、無駄にRPGリプレイっぽいとゆーか。

 ブギーポップの1巻目を「ゲーム小説」だと思いこんだ人間の戯言です。「(非)ゲーム小説」か。コンピューターゲームの箱庭の中みたいなちゃちくて狭苦しい世界だけど俺らにとってはリアルなんだぜ、みたいな。

 こういう「ゲーム小説」みたいな物言いするときのゲームって何?ていうと、お互いに約束事が出来上がってる感じ、じゃないかなーと「狼と香辛料」の会話を見てて思ったのね。過去に遡れないし遡らない、未来に繋げるわけでもないし繋がらない、架空のファンタジー世界だからもちろん横にも広がりようがない。今の約束事の中だけで進行していきます、ていう。即物的ということなのかな。