ひぐらし解おわり

えーと、祭囃し編。全8編あるうちの、最後のやつ。

2日連続の腹痛あんど下痢で頭が全く働かないので、いつも以上にダラダラと。

あ、もちろん、完全にネタバレです。

予定調和的。
いっこ前の「皆殺し編」とワンセットなんだけど、最後の2本は言いわけに終始した感じ。オチのつけ方としてはバランスが取れている、というか大人の仕事といった感じ。同人ソフトで「大人の仕事」をしてどうするんだ、とは思うが。

ひぐらしのなく頃に」の特長は、TIPSで与えられるヒントと本文が分離していること。雛見沢村連続殺人事件の「推理」のための手がかりはTIPSのテキストのみであり、本文は原則として「読み物」というのが作者側の当初の狙いだったはずである。手がかりがそれと判る形で分離しているのは、ゲームとして見ればよくあるタイプ。

同じ時間を何度繰り返してもTIPSで与えられたヒントは不変で共通、というのが当初の目論見だったのではないかと推測されるが、個別シナリオでしか起きない事件にもTIPSのヒントが与えられているあたり、深くは考えていなかったのだろう。

さて、「ひぐらし」の出題編が4本出揃った時点で、作者サイドはこの形式の問題点に気づいている。4本目の暇潰し編での「おつかれさま会」で、4本のシナリオで提供された手がかりが、どこまでの範囲で共有可能なのかについて言及しているのである。

単純に、時間を巻き戻して別世界扱いで最初からやり直したのであれば、5年連続の殺人事件がそれぞれ起きているにしても、その内容が入れ替わったっていい。「鬼隠し編」では最初の殺人の犯人は○○でした、ですが、「綿流し編」では最初の殺人の犯人は■■でした。細かいシチュエーションや小道具だって変化しうる。このような問題の発生を阻止するために、TIPSによって本文から手がかりを隔離したはずなのである。

しかし、「5年連続殺人事件」以外の事件についての情報、別のシナリオでは発生しないだろう手がかりまでTIPSに混ぜたために、TIPSによる情報の整理は不十分となってしまう。具体的には、5年連続殺人事件と、ひぐらし本編の物語の主要登場人物らの巻き込まれる、もしくは巻き起こす事件が混濁し分離不可能になってしまうのである。