月姫と学園と

http://www.so-net.ne.jp/e-novels/hyoron/genkai/017.html
ああ、なるほど。こっちで非難してるのを擁護してるのか。
断章のグリム』関連にはさほど異論はない。「月姫」系列かどうかは知らんけど。
んーと。細かいツッコミならいくつか。

つまり美少女ゲーム空間、すなわち「学園」――現代学園異能の「学園」とは、文字通りの意味ではなく、「学園エヴァ」の「学園」として解釈されるべきだ――は、歴史的に戦闘の放棄を前提として成立した空間なのである。

前にも書いたけど、それを自分で意識的に言ってた身としては、むずがゆい。普通に少女漫画空間でいいと思う。学園エヴァを最終回に突っ込むんだったら「水色時代」をきっちり作ってみせろよ、みたいなことを当時言ってた身としては。

毎晩、夜の街で激しい死闘を繰り広げるにもかかわらず、朝には決まって衛宮宅で「いつもの変わらない楽しい朝食の光景」が展開される『Fate/stay night』があり、

毎日毎晩とはいかないまでも、「月姫」より前からそーゆーのはあります。僕が最初に違和感を抱いたのは柴田昌弘「紅い牙 狼少女ラン」シリーズだったかな。特に「ブルーソネット」で、国際的な巨大軍産複合体な敵と対決してるってのに、一つの事件が終わると平穏に生活できてしまってるのに違和感を抱いた。現実的にはどんな大企業だってそんな簡単に相手を兵糧攻めできない(するメリットがない)ってのは今ならわかるけど、なんか他の世界の命運をかけて戦ってる話と比較して危機感が微妙に薄くて、中途半端な対応だよな、と当時は思った。
 
あとまあ、タイプムーンは、ここに書かれてるようなことには自覚的だろうとは思う。内向的であることを自覚して、外部との接触を巧妙に避けてるよう。『Fate』にしたところで閉じた世界の内側であって、境界の外へは行かないんだし。
てゆか、内も外もないし、その境目すらも空っぽだ、だから「空の境界」なんだ、て
http://homepage1.nifty.com/hirokata/
の宏方さんが書いてたはずなんだけど、ログ消えてる?
 
ただ、僕にはやはり、タイプムーン美少女ゲームの形式をもてあましてるように見える。美少女ゲームらしさ、ノベルゲームらしさを意識して、ノベルゲームであることに振り回されてしまってると言うべきか。それは多分、『 Sense Off 』の頃の元長柾木や、『AIR』や『CLANNAD』の頃の麻枝准も同じで、『Fate』をプレイしてアンチ鍵としてのタイプムーンかよ、と述べたのはid:K_NATSUBAさんであったけれども、『 CLANNAD 』やってて「アンチ型月としての鍵」になっちまったな、と思った。堕ちたな、と思いましたよええ。
とりあえず、そんなん。気が向いたらまた書くかも。