『おおかみこどもの雨と雪』ネタバレ

映像きれいです。それが全てです。アニメの映像美を観賞したい人向けです。
以上。
とゆーわけにも。








えー。
わっかりやすっっっっ!!!!と思いました。



サマーウォーズで、いろいろオタの人とか、小うるさい人とかから、ツッコミ入ったじゃないですか。
それを気にしたわけじゃないとは思うんですが、てゆかたぶん、監督さんがご自身で自分で見直しても、あのへんのツッコミは自分で入れるだろうと思うんですが、そのへん全力で振り切ってるといえば振り切ってると言えなくもないんですけども、いや。

もともと、映像の人であって、映像優先の人であって、文芸面については二の次だろうなというのは、それなりに周知されてるわけです。んで、文芸面について頓着せずにサマーウォーズ作ったら、いろいろツッコミが入るような話になったわけです。じゃあ今回どうしたかとゆーと、文芸面の余地の無いような方向に。

まず社会的な側面について、ざっくり切り捨てます。男親は消えますし、男の子の息子は人間社会に向かいません。男の女のジェンダーな違いって社会に参画する度合い(男性のほうが仕事やなんやかやを通じて天下国家=社会と接続し、社会イコール自分ぐらいの自己実現を夢見ることができなくはない、が、女はそのへん困難、というのがジェンダーロールの大雑把な違いです)で測られるわけですが、男がそっち方面と向き合うような部分は最初から切り捨てられます。映画の中で残るのは「女と子どもと老人」とゆー、どこのトミノだぐらいに非常にわかりやすい人間図になっちゃいます。

さらに述べますと、主題をどう提示するかとゆーのは、社会とか人間とかの、どの部分を切り取るかという話でもあります。「おおかみこども」は切り取らない。どうやら13〜5年ぐらいじゃないかと覚しき期間を描いてるわけですが、要するに人の人生の一部を切り取るんじゃなくて、主人公家族らの人生のほぼ全部を突っ込んじゃいます。人の人生丸ごと描いちゃうならあえての主題はいらないですから、主題の採用について、余計なツッコミは入りません。というか自分で何かオリジナルエピソード作ろうと思ったときに、絞り込むことが出来なかったんじゃないかなーとか思います。だったら美味しいところ全部やっちゃえばいいじゃないか!と考えて、それを全部やっちゃえるだけの実力と、それを全部やっちゃえるだけの予算を獲得する実績を持っていた、ということなんでしょう。低予算のTVシリーズじゃ無理ってことです。実に劇場用アニメ向けです。

「おおかみこども」については「映像見ろよ!映像言及しない批評なんかお呼びじゃないからな」と全力で主張してきてて、実際、これについて映像について以外で語る手段あるのかと思っちゃうぐらい、映像で出来上がってる代物なんですが、さて、あえてツッコミ入れられる隙は、いったいあるんでしょうか?(いや無理にツッコミを入れる必要はないぐらいに、よく出来てると思いますが)

おそらくツッコミどころは、男親の死をめぐって、ですよね。まっとうな葬儀をあげることが出来ない、だから位牌も何もない、そういう死を提示してるんですけど、それは一体何なんでしょう、という。あそこだけが作中唯一の「死」のシーンなわけですから、「ひとの一生」を描こうとしてる以上は、その「死」についての捉え方は、それなりに重要なはずなんですけども。

酒が入っちゃって、どうにもまとまらないでガンス