つづき

 んでさらに、大量に並べて売上アップとゆー方法論ですが、これは「結果的に大量に売れることでペイする」とゆー理屈でなく、どっちかつーと「売上が伸び続けることでペイする」理屈です。ロス損は発生してるけど資金を回転させ続け規模を拡大し続けることで相対的に損失を小さくしてるカラクリが、そこにはあります。当然、売上がちょっとでも落ちると、損失ダメージが相対的に大きくなる。

 もちろん現実には、どんな企画商品であっても上限があるわけです。が、その上限をクリアするしてきたのが、今までの日本の小売業。どうやったかというと、売ってる期間をどんどん短期でまわしてくほうにスライドしてく。1ヶ月ずっとコーナーを作ってたのを、今度は半月、2週間、つぎは1週間、みたいなかんじで売り場の回転を早めてく。

 これ、実際には、1ヶ月コーナーの頃は百貨店(催事場とか)で、半月の頃はGMSで、1週間を切ったあたりだとコンビニで、といった形で売り場の主役が漸次交代してるのですけども。

 で。

 結局、どこでどう売るにせよ、大量に並べて大量に売ると、大量のロスも出ます。んで、それを誰が負担するかですが。実のところ、アウトレットつってみたり、最後の大安売りつってみたり、昔は(つか今も)、どっかで処分する方法があったわけで。

 それが追いつかなくなってきて、負担が限度を超えたときに、食品偽装問題が山ほど出てきた。常識的に考えても生産体制や食品流通管理が間に合わないような形でないと成り立たないような売り方してんだもの。そりゃ、期限偽装や産地偽装にもなります(つか、今さらボロを出すぐらいに杜撰な形になっちまったとゆーか)さね。

 実際、「白い恋人」を販売再開した際の社長インタビューで、生産ラインを考えると今までみたいな提供は不可能です、欠品や期間限定もやむなし、て言い切っちゃってたし。

 そのへん、理解して判ってしまえば、んでお客様にも説明と理解を求める手間を省かなければ、別段に不便でも損失でもなんでもないんですけどね。