佐藤亜紀はなぜ逃げたか

 や。せっかくだから普段は縁の無い「なぜ○○か」煽り調を使ってみたいじゃない。

 自由てのは、その自由を必要としないヌル連中が声高に叫ぶものだ、とゆー原則ポイントを指摘しそこねたのは失敗だったね、てのがひとつ。革命を訴えるのは本当に生きるか死ぬかの瀬戸際の下層民よりか下級貴族や富裕層のはぐれもんである。ま、多かれ少なかれ浮世離れしてるので「地下に潜れ」がどこまでいっても空回りする。つーか、大蟻食先生の言い草を拝聴するなら日本の暴力団は地下じゃないし。地元密着だし、街宣車や黒塗りベンツが路駐してる道は通勤通学路で、そこに20年も30年も居座ってるのが日本国だ。彼等の居場所を奪うのは、どっちかとゆーとマンション購入とかで後からご近所にきて居住権を主張する類の人たちである。

 さておき、もっと肝心なポイントは、いま海外から規制しろと言われてるのは実写であれ創作であれ絵や動画であって文章表現じゃない。だのに文章検閲の話題を持ちだしても核心からはズレるだけである。

 いや実際の話、文章で書く分にはナニを書いてもいいよ、として。絵だけ規制してみ? 夏コミ3日目サークル入場完了ハイ締め切ったタイミングで、行列先頭およびスタッフやサークルに配置した私服と機動隊総動員で囲って、んで児童ポルノ違反容疑でとりあえずロリ系絵師1000人ばかし掴まえて。逮捕しきれない絵師の人も不幸な事故でみなさん利き手の指が骨折とか軟骨が潰れちゃいましたとか、まぁそのへんは日本の警察なら得意だし(日本だもの、法の「外側」こそが肝心よね)。買う側は自分の購入欲を満たすことしか考えてないから行列組には「会場の出版物は全部押収されたけどメロンとトラは見落とされてるらしいぞ」と吹き込んどけば秋葉に一目散。暴動で手をつけられなくなる、なんてことは全くナシ。
 んで以後もロリ絵弾圧は主に絵師の摘発に主眼を置いて。まぁ飴と鞭とゆーことで、なんなら漫画イラスト庁を創設して補助金を出し許可制にして世界に冠たるN又葵先生あたりに民衆へのエロイラスト提供をお願いすると。先生に外貨を稼いでもらおうじゃありませんか。

 そんな体制だったら、まぁ文士先生方の望む世界と言えるんじゃねえの。文章表現の自由は確保されるし国民の文章読解能力は向上するだろうし地下に潜る人は潜るだろうし。