グチ。

 なんだろうな。わかってたはずでも、こうも個人的に嫌な気分になるとは思わなかった。

 未来も過去も、時間も距離も、全てが倒錯して、その先に悲しみが成立するという。それがセカイが均一に定められているから、なんてのは。

 何もかも吐き捨てたくならないか。

 物語が構造だってのなら、過去から未来へなんて時間の流れだって単なる構造だ。HTMLもギャルゲーのシステムも同じことだ。文章を順繰りに読み進めていくことと時間が経過することを同じことだと思えるなら文章なんて必要ないじゃないか。それが別のことでなかったら一体何のための文章だ。分岐ノベルを現代の時間経過になぞらえるなら、どうやったってOPが時系列の最後の未来でありEDがもっとも遡った過去になるに決まっている。そんなことは誰が読んだって一目瞭然だ。それに逆らうためのカレンダーだったのだから。

 わかってる。読むこと自体が間違ってる。意味や構造やストーリーや、そんなものを読んでみせるからバカを見る。くだらない。くだらない。くだらない。

・追記。
 だからさ、悲しみへの共感と、悲しみの増幅は違う。無理やりに巻き込むのは悲しみの連鎖に他人を巻き込むだけだ。
 人は共感しうるとき、ちゃんとそこにある悲しみを見出す。人は、必要ないなら共感しない。
 共感しない人をも感情で巻き込む力は、常に誰かを傷つける力だ。当り前のこと。