ダラダラと言いわけ

水月

もちろん、マヨイガ防空壕それぞれちゃんと配置されていて防空壕に重大な手掛りが、てのもアリです。あと和泉シナリオの海底遺跡、山奥の廃村と対置されますが、涙石=モノとマヨイガ=空間・場との対置されることで、那波=那波町シナリオと反転の関係でもあります。花梨のシナリオの花梨が病院の花梨とマヨイガの花梨の二人いる(ついでに言えば立ち絵変更前の花梨と変更後の花梨は別人かもしれません)んですけど、マヨイガの一連を並列世界とみなさずに心象風景に近いものとみなすと、身体は一つで「心」が変転する花梨と、心は一つで「心の外側」をどんどん切り離してく和泉との対置にもなりえます。

まあ、もう言わずともですが、「これはこういう意味です」て書いた時点で、それはもう、僕の手からするりと抜け出てどっかに行ってしまっているので。今回はけっこうやっちゃったけど。
僕、というかプレイヤーて言葉を消し去ろうとするもの、ていえば、雪さんの流れなんかとりわけ、花梨たちのいるの世界と雪さんの世界を選ばせる選択肢みたいなことを何度も明示してくるんだけど、そうやって選択して(させて)いった果てに「選択肢を選ぶ主体」であったはずの「プレイヤー」が消えてしまう、とか。どこの論考だそれは。

以前に、「未来にキスを」をアレはノベルエロゲー研究論文だから、つった人がいたけど、どっちかというと、水月のほうが良くも悪くもそういう代物に近いと思います。「みずかべ」収録の「すいげつ」もかなりそんな感じ。