携帯ゲームブック【かまいたちの夜:ニワンゴ版】

http://www.mechb.net/より。
僕がまだエロゲーギャルゲーなんて穢れた代物だと思い込んでいて、「センチメンタルグラフィティ」のガレージキットを「邪神像」と呼び、センチの同人誌を作って12都市全国行脚してる後の僕のギャルゲー師匠に当たる人に対し、彼をモデルにしてクトゥルフのシナリオ作れないかな、とか思っていた頃の話です。*1
シスタープリンセス」のキャラクターコレクション、四葉の話を師匠の部屋(邪神の神殿)で読ませてもらったとき、最初に抱いた感想は「こんなロジカルで整理されてクールなん、女の子の独白じゃねえ。チェキとかデスとかくっつけてれば幼い女の子っぽく見えて可愛く見えると思ったら大間違いだ」でした。
この意見は未だに同意してくれる人がいないですし、僕自身もその後の修行により割と普通にシスプリ読めるようになったのですが、ギャルゲーのシナリオが少女漫画に比べてロジカルに過ぎる、というのは未だに思います。まあ、今から考えると、単に表現形式が漫画よりも言葉寄りなだけ、という気がしなくも無いですが。
その後、『 Kanon 』やら『 Sense Off 』やら、なんか半端に整理された少女達の言葉に馴らされてどっぷり漬かっていた、そんな僕を蹴飛ばしてくれたのが、打越鋼太郎のシナリオでした。
 
こんなの日本語じゃない、と思いました。
この登場人物たちは白○だ、と思いました。
理解できない、おかしい、狂ってる、と思いました。
言葉どおりコントローラーを投げました。
気がついたら嵌まってました。
つーか病みつきになりました。
 
ああ、俺、そんなんばっかりですね。嵩峰龍二のときといい。
 
で、そんな打越シナリオの最新作が低価格で読めます。「かまいたちの夜」のケータイ版として。打越せんせい、このあと8月に出る『 EVE 』の続編まで執筆してるということで、すごいことになりそうです。
あの今木さんをして「込める命を削れ」「そりゃあんなひどいもの読まされちゃ次は無いわ!」と言わしめた、超越的言語センス再び! いや、エバーやリメンバーは割と大人しめで微妙に残念でしたけど。

断言しよう――百人のうち百人があこがれる正しさよりも、百人のうち一人だけが共感する誤りのほうが、よい。もちろん、ただ誤っているだけでは、あまりにも取るに足らない。Natural2における針玉ヒロキの服装デザインのように。だが誤りは、ダイナミックに強まることで、正しさよりも優れたものになりうる。
http://kaoriha.org/nikki0311.htm

この言葉を打越文体に捧げたい。
 
ということで、もっと論理を超越した言の葉を読みたい! バッドトリップしたい! という人は是非。

*1:そんな僕ですが、こないだついに「さくらむすびリバーシブル抱き枕を購入いたしました。ちゃんと開封しました。だっこしてちょっとだけ寝ました。