新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー』早川文庫

ごめん。読んじった。
読んだとしても、ここでこのタイミングは読んでないフリをしてスルーすべきだろうとも思ったのだが。
まあ、仕方ないよね。
えーと、感想?



目を離すとふっとどっかにいっちゃう、猫みたいな娘さんの居場所を作ってあげる話。



ごめん、ちょっと嘘。そんな話じゃないから。
 
とりあえず、るりあ046大先生には謝罪しなければなりません。『魔法先生ネギま!』と『サマー/タイム/トラベラー』を並べるのは卓見でありました。ハイスペックなんたらの話はおいとくとしても、多分、同時代的に並列する意味は凄くある。そのへん、片方を読みもしないで切り分けるように主張してたのは実に愚か者でありました。
とにかく、『ネギま!』と並べたくなるという気持ちは、実に腑に落ちた。それは片方が地下数十階の図書館や図書館探検部がある巨大学園を臆面も無く舞台にしていたり、片方が未だに「知里先生」の名前を使っちゃう程度にはアレへの拘りをきっちり抱えていたりする、という系譜の表裏のような部分もあるのだろうけれど、さらに、そのへんも含めた全体の共通する印象というのを感じた、ということで。
たとえば、ずらずらと羅列されるTTが、出席名簿の女の子に見えてしまうような。ネギ坊主と悠有が一瞬ダブって見えたりするような。普通だったらブヨブヨ水ぶくれしてると言ってしまいそうな、あるいは物足りないと言い出しそうな、たるみきっているように見えながら、そこに髪の毛一本の緊張感が、それも本文の中ではなく外側にあるような、そういうところで何故か見捨てられない気持ちにさせられる、ちょっと不思議な雰囲気があって。
そんなお話です。
わけがわかりませんね。