インタラクティブて何だ。

んーと、映画や小説や漫画と比較して、ゲームが取り立てて有利なメディアだとは思わない。時間や金銭など、消費者側が支払うコストが高すぎる、というのがその理由。ゲームはインタラクティブメディアである、などというより、消費者側がそのメディアを享受するにあたって行うべき行動を各ゲームタイトルごとにかなり大幅に改変できる、極言すれば1ゲーム1メディアジャンルという在り方が許容されている総合枠のメディアである、ていう言い方のほうがしっくりくる。
1ゲームタイトルごとにそのゲームが体現するメディアの享受の方法が異なり、その享受の方法を発見し体得するところまで含めてがゲームである、というのが「硬派ゲーマー」およびゲームの優越を主張する「ゲーム性至上主義」の人の意見であろうと思われる。
映画を年間300本見て映画を骨の髄までしゃぶりつくそうとする映画フリークや、小説や漫画を消費し尽くす人たちとの違いは、ジャンルの約束事の違いの改変について比較的敏感であること、だろうか。一方で特定ジャンルのみで量をこなす専門性については遅れをとるし、そうなると特定ジャンル内でのみ通用する微小な細部へのこだわりに対する感受性は相対的に鈍くならざるをえない。もしくは、そうした細部までこだわろうとすれば1タイトルに数百時間を費すプレイスタイルにならざるをえない。あとはまあ、消費スタイルの好みの差と言えるかな。