桃山ひなせ「エリスの聖杯」(ガンガンコミックスUP!)

なろうコミカライズ。

1巻めちゃくちゃ面白い。

続きを読んでくと話がとっ散らかって訳わからなくなる。1エピソードごとはまとまるんだけど、次から次へ新イベントと新キャラが発生し、話がどこに向かうのかよくわからなくなってくる。出てくるキャラはみんなキャラ立ちしてるし会話のやり取りも切れ味いいんだけど……。

なんとなくの想像だが、元から考えてたプロットをなろうテンプレ悪役令嬢の型で始めることにして、話を繋げるべく色々と工夫したものの、工夫が過ぎて遠回りになったんじゃないかなと。それをさらにコミカライズで丁寧に拾って描写に尺を取るので話の方向性が見えにくくなった感じ。詰め込みすぎなんだろうな。

悪役令嬢テンプレと書いたが捻りは何段も加えてあって、そこだけで面白い。悪役令嬢物は宮廷陰謀劇路線を切り開いてくれたんで、これいくらでも作れるなとあちこちつまみ食いしてるんだけども貴族様たちの悪意のぶつけ方がエグいの幾つもあってこれもそんな感じ。出てくる貴族の台詞は当然ながら怒鳴らず叫ばず、切れ味は鋭く、やらしい。なのだが、話の規模がデカいほうにシフトし物理的な暴力の領域になってくるとネチネチした貴族様の世界観が後退していってしまい、逆にちょっと物足りなくなるのが残念。

近刊までキャラは全員魅力的なままなので損はしない。損はしないが、もっとストーリー整理できたらもっと売れたのではと、微妙に惜しい。最新刊は近所の書店の店頭になかったんで通販で買うしかない様子……。

ミコケルは素直

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11x12連は編集者クロと同じくだが、ヌンノスかわい〜と念じてたらちゃんときてくれた素直でかわいい。

11x24=264枚引いて星5x7枚、トネリコの後半戦の4枚も300行かないうちに引いたので、明らかにトネリコ前半戦のほぼ天井だったとこから流れが反転してきてる。

去年末から今年前半もわりかしガチャ氷河期だったのがようやく、といったところ。プリコネ は特に天井まで引くこと多かった。水着ネネカ前後から流れが変わりはじめて、モルガンに縋り付くように踏ん張ったのを魔女様たちに認めてもらえたという感じかしら。

 

 

クロ狙いで引くとこうなる

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11x12連、132引いて新規鯖全員召喚、星5x5、星4x5、トドメとばかりのラスト2枚抜き。

星5すり抜けがバーサーカーなのも御愛嬌、のバサキャス宝具4。

クロ狙いなの見透かされてるのかトネリコ宝具5引いたのに対抗で来たのか……。

 

森みさき「転生前は男だったので逆ハーレムはお断りしております」(アーススターコミックス)

なろう小説コミカライズ。

顔の形がすごくいい。この角度が欲しかった。

描写の省略がよくてテンポよく進む。

タイトルから連想されるトランスセクシャルな話は全くなくて、単に美少女に生まれ変わって、なおかつ現代知識でファンタジー世界無双すると、周りの男が勝手に憧れてくれるけど自分は現代知識無双したいだけなので恋愛沙汰イベントで時間を取られないという話。

「陰の実力者になりたくて!」もそうだったけど、フィクション上の過剰な感情の衝突を忌避して微温的な交流で済ませるタイプがちょくちょくあり、正直こういうのが好み。フィクション供給過多な昨今、実写でもアニメでも怒鳴る叫ぶ高い頻度で重い感情が飛び交うのは疲れるので控えめにしてほしい人は多くなってるはずで、こういうローテンション路線が一定割合で供給されるのはありがたい。

漆原玖「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた」

なろう小説のコミカライズ。アニメ化されるらしく、宣伝動画なんかも上がっている。

コミックしか読んでない。

大枠としては、無名のまま冒険者を引退した中年のおじさんが活躍しまくりモテまくり、という中年ハーレムジャンルに分類される。

が、コミックだとイケオジ度が嫌味なく描かれ、性的描写もほぼ一切なく、ゆったりした時間経過でのやり取りの空気感が非常に雰囲気良い。原作小説の原作者の人も自分で絵を描く人でイラストを上げてるが、やはり柔らかい雰囲気の絵柄なので原作の時点でそんな感じなんだと思う。

(なので、アニメのイケオジの声がちょっと色気ありすぎじゃね?声出すだけで雰囲気がガラっと変わったりしない?という余計な心配が……)

 

 

スーサイドスクワッド(1作目)

ここんとこ積みを消化するタイミングだったので見た。

聞きしに勝るというか、近年稀に見るというか、低予算映画の脚本がどんだけ酷くてもこうはならねえよというレベルで酷くて凄かった。

マーベルのユニバースで酷いというとエターナルズは大概酷いが、全然マシだったなと。

いや難しい素材なのはわかるよヒーロー物のユニバースの一部にしなきゃいけなくて、ジョーカーとかの殺人上等のヴィランを組み込まなきゃいけなくて、等々。

それにしても上から課せられたノルマまるわかりすぎだろというか、このシーン撮れと言われたから撮ったけどまとめる気ないから知らねって本当に虚無の心でフィルム糊付けで繋いだんだなと、こんなのはむしろ低予算だと起きないんだよなと、大作だからこそ生じるゴタゴタなんだなと。人気大作シリーズで上手く脚本まとめらんなくて強引に繋いじゃうってよくあるし、そこでアレ?っていうゴマカシが必ずと言っていいぐらい生じるものではあるんだけど、スーサイドスクワッドの登場メンツとしては1作目なのにそういうゴマカシをギュウギュウに詰め込んだ状態になっちゃうの、アメコミ原作ユニバース映画化の最悪の例を見事に形にしたなというか、人気原作の映像化という普遍的な呪いの煮こごりで、日本のアニメ業界で原作をどうアニメ化するか議論する立場にある人たちは、プロデューサー、スポンサー、監督、原作者といった立場の違いに関わりなく全員これ見て何が駄目なのかディスカッションしてから製作会議を始めるべきだと思いました。