魔法少女まどかマギカ 1〜10話。

さっきまとめて見た。

台詞がつるつるしてて、とっかかりがないというか、わざとらしいほどキャラの個性がない。いつものことだが。

あと、画面作りの大前提が「実感を欠いた絵づくり」になってて、それを真面目くさった台詞と連動させたいと、口の端を歪めたり、顔半分に陰影を落としたりとゆーよーな、くっつけ方をする。

魔女のデザインとか、うめてんてーキャラデザとか、黄色い魔法少女の戦闘シーンの作りを見るに、「現実感のなさ」を追求してみました、ということだと思うんだけど、あまり成功してない。つーか、どんどんヒロインらの顔のつくりが変わってって、うめてんてー原案からかけ離れてしまってくあたり、おそらくは「うめてんてーの絵柄でキャラの立体感をそぎ落として、可愛い絵柄&現実感のないファンシィな画面作りで飾り付け、どん底の血みどろドラマで引っ張っていってやるぜ」とゆー趣旨だったろう初期の思惑が、予想以上につるつる台詞の虚淵脚本があがってきちゃって、ドラマでキャラの重みをつけることが出来ず、演出のほうでどんどん「重たい画面描写」を付け加えてく方向に流れてったと想像される。あるいは最初からそういう演出方針だったのかもしれないが、結果どうなったかというと、重心を欠いている。

一応確認しとくが、虚淵シナリオとゆーのは、ニトロプラスでは、それなりに濃い絵柄のキャラクターデザインやリアル風味の舞台設定とセットで成り立ってた、誰でも入れる間口の広い代物であった。なので、基本、薄味である。

企画の狙いどころが外れてるとおぼしい、という意味では、普通に失敗作だと思う。

デジタルなデザインの魔女との戦闘を楽しめるかという話だが、黄色が一番ファンシィでオリジナリティが高く見る価値があったのが、先に進むほど夢がないというか無難なほうに流れて退屈になってくのは、虚淵の個性がにじみ出ているとはいえ、どんなもんか。少なくともバトルシーンは竜頭蛇尾と言っていいんじゃないか。

評価すべきところとしては、ゆるく見れるとこじゃないか。本気できつい内容だったら、震災後に見れなかったろう。