デジタルゲーム学研究

 日本デジタルゲーム学会http://www.digrajapan.org/の会誌が届く。遅かった。まあ、届いたからいいけど。

 伊藤憲二氏によるゲームを巡る海外での議論の概況解説の論文が載ってるので、とりあえず元はとれたと思ってる。個人的にはDSの脳トレシリーズに「MMOの隆盛からの自然な流れ、あるいは自然な反動」て評を与えたりしてるのがツボ。
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MMO上で、ヴァーチャルな自分を創り、その経験値をあげて、スキルを上昇させ、さまざまな冒険をさせ、さまざまな経験をし、さまざまなキャラクターと知り合う、というのが、MMOの基本的な楽しみ方だとしたら、同じようなことはじつはReal Life:The Game(私注:現実の生活のこと)においてもできるのである。(略)ただ、そのためのインターフェースがリアルではあまり良くできていない、というだけのことなのだ。
 ニンテンドーDSの一連の教育型ゲームは、そのようなスムースなインターフェイスをつくりだし、リアルをゲーム化するための道具であるといえる。
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とか、論文でサラッと書ける時代になったんですよ。素晴らしい。

 実際にはゲームとゲームの継ぎ目からこぼれていくものをどうするかていう政治経済の問題が同じだけ増えていくにしても、ゲームとゲームの裂け目が(ゲームの中においてすら)存在することを指摘できる分だけ、個人的には気楽な状況だと言える。