2から3へ

葉鍵は1つのジャンル」て言葉をやまうちさんから拝借して高橋直樹さんを言いくるめた私だったりしますが、ある意味で言いだしっぺだからこそ、「葉鍵」で括る詭弁性は誰よりも承知しているつもりでありまして。

で、Kanonが文章内選択肢スタンダード、てのも随分と拘ってた点だったりするので言えることもあるのですが。

Kanonは結局、エロゲースタンダードになってないんだよね。てゆか、Kanonに何らかの価値を認めて継承しようとした流れは、気がつけば継承してなくて、「Kanonのゆがみ」を是正しようとしてドンドン捩れていって。一方ではサブカルっ子に受ける自閉メタフィクションに、一方では懐かしいなEVEって復活したんか、みたいな先祖がえり傾向に、みたいなんバッカで。

やっぱ、Kanon系列に比較して、地味に足場を固めてるのは「 To Heart 」(2ハート)から「とらいあんぐるハート」(3ハート)の流れで。無難に作ろうと思ったらこっち。基本的にマップ画面などの場所移動でヒロインを選択、仲良くなったあたりでエロ複数回、声優付き、クライマックスは適当にストーリーくっつけて、終わり。

とらハの流れで、目立つ弱点はない。分岐シナリオとして小細工をしたければ、個別シナリオごとに独立したフラグ管理で文章内選択肢を作ればいいしね。あえて言えば重たいシナリオには、マップ上キャラクターアイコンを選ばせるのは得策ではない。「Fate」や「デモンベイン」の分岐で「セイバーと凛と桜の3つのアイコンから一つを選んでシナリオ分岐」「アル・アジフとライカと瑠璃の3つのアイコンから一つを選んでシナリオ分岐」てのをやられたら微妙に興ざめでしょ。ま、大した差ではないんだけど。

そんなんで、PS版の東鳩のマップ画面にキャラクターアイコンを表示するてのが大発明だったて話なんだけど、そう考えるとマップのそゆのもKeyには受け継がれてないわけで、その点でも鍵は特定時期の突然変異体、イレギュラー扱いで構わないと思うのでした。

作りとして面白いのは圧倒的にKeyのほうなんだけどね。