学園話

「80年代マンガ反復論序説――反復と日常をめぐって(2)」
http://d.hatena.ne.jp/nanari/20051031#p1
こーゆーテキストがあったんですよ、そいや。

しかし、響子さんは始めから「やきもち焼きで/早とちり」だったわけではない。彼女の性格をそのように難儀にさせたのは、延々とすれ違いつづける二人を描いた、この物語自体ではなかっただろうか。

高橋留美子ファンを仮想敵にしてる人が喜びそうな文章だわ、とか思いつつ、しかし、それこそ「涼宮ハルヒ」やら「S/T/T」やらの話、と読めなくも無い。
舞-HiME』近辺では「学園」がとっくに壊れていて「学園」単体では聖域としては機能してない。外部が透けて見える聖域など聖域ではない。ギャルゲーやエロゲーといった美少女ゲームにおいても、例えば『Kanon』が、「学園」の力場を借り受けながら、凄い勢いで「学園」を空洞化させていったことは間違いない。結局のところシューティングやRPGやAVGといった「美少女」のつかないゲームこそが反復と螺旋の力場であり「学園」だったのだから、それらは「ドラゴンボール的インフレ」と同じ事の裏表で、こうして、インフレの終焉と学園の空洞化は一つに繋がっていたことを確認したわけだ。
多分、80年代当時の「学園」が、「同じ事の繰り返し」であるかに見えて、「同じ事の繰り返し」と向き合っていなかったという、それだけのことなのだと思う。

楽しかったあの場面が、ただ主人公の彼の心境だけを除いて、同伴者込みで再現され続ける。
http://www1.ocn.ne.jp/~hkoba/diary/gd0606.html#20060624