傑作。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生する話だが例によってゲームから外れたとこの話をずっとやるので悪役令嬢あんま関係ない、のかと思いきや全く違う。
本作主人公は原作ゲームのかなり濃いファンで作中キャラを愛してやまない。愛しすぎてキャラ見ると暴走し、オタクとして無闇な感情の吐露を絶叫せずにいられない。結果、推し相手に自分の正体をバラすハメになる。
つまり、この話はゲーム内登場人物とゲームプレイヤーがお互いの関係を知った上で会話してお付き合いする話で、テーマ的には非対称な間柄の二人がどのようにして対等な関係を紡いでいくのかという、すげえ尊い話である。
さておき面白さの9割は主人公の語彙豊富な絶叫。よくぞこれだけ褒める言葉を紡ぎ出せるな?と感心のあまり原作小説を買った。この手のなろう系コミカライズの原作小説に手出ししたのは本作が初めて。
俺もカジュアルにナチュラルに心から偽りなく目の前の相手にむかって「顔がいい」「うっわ顔がいい」とか言ってみてえ。分類としてはガールズバンドクライの井芹仁菜と同じタイプの主人公で思ったことガンガン垂れ流してきます。尊みが深い。