「だから僕は、Hができない。」

普通に出来の悪いエロコメでした。
なのですが、なんかタイトルが今どきラブコメラノベ風だったり、主人公の声が下野紘だったり、ヒロインがなぜか遠藤綾だったり、やたらラブコメ感を強調したOPEDだったりで、本編の身もふたもないエロコメ展開とのギャップに悩み、すごい「なんで?」というクエスチョンマークが湧き上がりまくり、これはもしかしてエロコメとラブコメという似て非なる文脈を巧妙にMIXしてるハイコンテクストな作品なのかなあ、などという無駄な深読みを強いられる羽目に。
結論としては声優については某シーンで納得。たぶんホンの一瞬の学園エヴァなシーンのためだけのセレクションなのだと思う。つうか途中はかなり棒読みひでえ、と思った。
で。
いちおう頑張って最後まで見た結論として、あんまし面白くないエロコメでした。
収穫としては、きっとミステリとかSFとかで、なんかハイコンテクストに溺れる感じって、こういう気分なんだろうな、というのが実感できたっていう。
コンテクストを追っかけることばっか気にしちゃうと、サクッとつまらない、出来が悪い、と言えば済むものが言えなくなっちゃう、そんなハイコンテクストに溺れる自分ってちょっと素敵、みたいな気持ち悪さがあるわけですが。伊藤計劃をめぐるアレとか。米澤穂信のソレとか。
まあ。うん。
なんつうか、しかし、あの全12話中5分に満たない学園エヴァなシーンのための遠藤綾は、テンプレであっても良かったです。すごいコスパの悪さだが。