輪廻のラグランジェ

順調に酷かった。
ロボットというガジェットの不良債権ぶりがよく表されていて、そういう意味ではファンタジーRPGの記憶の煮詰まったトホホ感に振り回されてる魔王勇者とかソードアートオンラインとかとやってることは同じなんだけど、ファンタジーRPGのガジェットを作り手が上手く消化できなくて消化不良を起こしてるその手のファンタジー物は歴史が浅いだけに「つまらなさ」を批判してくれる人が多い分だけ、ぬるい擁護で保護されちゃうロボットアニメの救われない場末感が滲み出ていたように思う。はっきり言って、ロボットさえ出さなければ、けっこう、いい話にまとまると思う。
OPやEDの女の子たちの出ずっぱりぶりも(ああアニメ制作現場的にはロボットなんて作画が面倒なわりに使えない代物相手にしたくないんだな)って感じ。
鴨川の人たちはババひかされてご愁傷様でしたと言いたいが、ご当地がどういうふうにアニメ製作とタイアップしてくかのノウハウについて言えば、もういいかげん蓄積があるはずなので、アニメの出来の悪さというよりも、なんつうか映画製作するからとホラ吹いて地元に金を出させる悪質フィクサーに近い性質のクズ体質のプロデューサーだかコンポーザーだかアドバイザーだかのカタカナ肩書に騙されたというのが真相に近いんじゃないかと想像する。NHKの特集で紹介されたってのも、なんつうか「仲介で適当なこと吹かして金稼いでる人」の存在を匂わせてて、テロップで関わってる連中の名前をリストアップして「避けたほうがいい人たちリスト」として記憶に止めておきたい感じ。
主人公さん、演技がひどかったなあ。悪い素材じゃないと思うんだけど収録その他の打ち合わせが雑だったんじゃねえかなあ、とか、なんかこう、勿体ないのがたくさんあった。
女の子は可愛いし脚本の人も頑張ってるしアニメ制作の現場は労をねぎらってあげたい気分でいっぱいだが、ほんとにスタッフが可哀そうになるぐらいに企画としてひどい、って印象が強かったです。