目視による判断が大事とゆーから

 十何年ぶりぐらいに見たよパト1と2。

 とりあえず1だが、画面の大半がパサパサで、まるで潤いがなかった。モニターやDVDが悪いのか、記憶よりだいぶ酷い。限られた予算を箱舟でのバトルや背景美術や下町風景やに注ぎ込んだんだろーな、てのが最初の感慨。あと、魚眼レンズな演出なんかは、この20年CG技術の進歩でアニメで当り前に見れるようになったのもあり、所詮は手書きの魚眼レンズ迫力ねえなーみたいな技術劣化を痛切に感じたり。他には野明の顔が記憶よりまるで可愛らしくて、これも時代の差を感じた。総トータル的に言えば、ガンダムしかり、当時の水準から「リアル」を目指そうとした奮戦の跡ほど後の時代から見ると技術劣化でチャチに見える。逆に言えば目指してたリアルの方向性を後の世代がきちんと受け継いで進歩させてるという成長の証拠なので、良い悪いという話ではないが。方向性が途絶してれば目新しく感じるはずだからね。

 で、やっぱり「OVAシリーズの劇場版」であって、日本のTVドラマの映画化の総キャラクター大活躍のお祭りモノ(それこそ東映まんが祭りや年一回のルパン的な)として見るべきで、完結した一つの映画作品とは呼べないかなーというのも。そのへんはやっぱ2のほうがまともで、いっこめでの反省点を素直に受け入れてリベンジしてるんだなぁと感心した。予算と制作期間がしっかりしてたということか。

 先日の話の続きで言えば、1は基本ナウシカ(レイバー暴走は王蟲の暴走)とラピュタ(台風の中の箱舟はラピュタ)なので、泉野明が「メカ愛ずる姫君」なのがレイバー暴走とワンセットてのの無視は拙いだろうなと。帆場のキャラについては後藤隊長が全部解説してくれて、わざわざ「帆場の話をしてるとき」の後藤隊長の歪んだ笑みを描いてくれてるのでして、言うまでもなく帆場のキャラ付けは後藤隊長のキャラ付けとワンセット。

 いや、帆場がまた、仕方ないんだけど、この歳に見るとチャチいキャラでなー。エホバがどうとか流石に凄く恥ずかしい。チンピラというより普通に中坊で、こんな恥ずかしいキャラならむしろ今こそアリというかラインバレルにゲスト登場するのに相応しいかもしれん、今リメイク作ったら箱舟のてっぺんに『帆場暎一ここに誕生す。』とか木札を立ててそうだ、などと全肯定気分に。