噴水

 最近のゲーセンはカジノみたいになってるのね。ギャンブル解禁を視野に入れてるってこーゆーことかぁ、となんとなく納得。

 駐車場のある郊外型の大型ゲーセン(ビリヤードやボーリング場みたいのとセットの)だと大きな噴水がくっついてるのが幾つか。これも考え方としてはいわゆるテーマパーク型の街なんだろう。商店街を囲い込んでテーマパーク化するのとゲーセンを噴水を組み入れることで街に近づけるのと、両方のパターンがあるのね。

 川崎駅前と噴水とはちょっとした因縁がある。石原都知事が新宿その他から追い出したホームレスの人たちを川崎あたりは(過去の革新市政の流れで)わりとたくさん受け入れてきたんだけども、そーゆー人たちが駅周辺にたくさん住み着いてしまって商店街の商売の邪魔になるということで、商店街の近くの公園の噴水が撤去されたりした。公園の噴水は水浴びしたり洗濯したりするのに使うから、らしい。神社の手水まで撤去されたりしたのである。ちなみに、駅前再開発のためのホームレス追い出しなので、駅からちょっと離れた公園の噴水は今でも健在で、近所の人もホームレスの人もドヤ街生活の人も和気藹々と露天将棋に興じてたりしてます。

 で、生活用水としての噴水に人が集まってくるというのは僕のイメージする中世ヨーロッパの都市の原風景だったりするので、ホームレスの人たちと噴水の関係というのは、ヨーロッパの都市のイメージを輸入してデザインされてるテーマパーク型の町並みとちょうど対になってるように見える。

 たぶん、意味としての水が輸入されてるんだけども。実用としての水を囲い込むんじゃなくて、意味合いとして何かを囲い込むための水。

 そういや数年前の「癒し」ブームのときホームセンターや園芸センターでミニ噴水がよく売れたんだけど(ビオトープって言葉も流行して、蚊がわきそうなミニチュアの水場とそこに使う水草がよく売れた)、最近は完全に消えたなぁ。