アニメ化の話 その1

 検索をかけていると、「この青空に約束を―」アニメ化、というのがニュースとして流れてるのに気づかされる。そこで、現物が出てきていない今の段階で、本作をアニメ化するには何処でどう変更し何を守るだろうか、というお題を立ち上げてみる。ぶっちゃけてしまえば、企画会議ごっこ。実際のアニメ化の事情がどうだろうと知ったことか。

 さて、メディア変更にあたり、「どうあっても変更できない要素」をまず考えてみる。言い換えると「これを変えたら原作タイトルを持ってくる意味がないだろう」という要素。

・キャラクターの名前
・舞台となる島と学校と寮

 妥当なラインは、このあたりか。メインキャラクター総入れ替えはエロゲーのアニメ化としては幾らなんでも無謀として考慮から排除。舞台については、シスプリのアニメだと舞台を強引に変えてたけども、本作では口癖や小物などの極端に記号化された個性は付与されておらず、どちらかといえば土地や舞台背景との連結でキャラクター描写がなされているので舞台変更は難しいと判断する。

 次に、扱いが難しい要素。

・キャラクター相互の関係

 これは寮での共同生活がひとつの舞台として設定されており、安易な変更は難しい。

・男性主人公の設定

 本作では、男性主人公について詳細に描写されている。ヒロインたちとの基本的な人間関係についてはゲームシナリオ開始時点では大枠として既に決められており、彼のキャラクターは上記の寮生活の共同体の中心的役割を担うものとして扱われる。彼の異性に対する積極的な態度(ネット上の感想でしばしばDQNと揶揄される)と島の旧家の長男という設定は、舞台設定とも密接に絡んでおり、相当に繊細な扱いを要求される。

 こう書いてみると、単純な設定レベルでの変更の余地は殆どないように思えてくる。では、「そのままエピソードを抜き出してアニメ化すればいいじゃない」となるのだろうか。