続き

そのへんの説明は

佐藤心は『月姫』が伝奇的なストーリーを展開しながらも、美少女ゲームに特徴的な「日付カレンダーシステム」を採用しているところに注目している
http://www.so-net.ne.jp/e-novels/hyoron/genkai/017.html

てのもある。上記リンクはそれを安易にライトノベルて小説ジャンルに結び付けてしまってるけども、連載ていう形式を持つ小説や漫画には、それぞれの形での区切り方と繋ぎ方のリズムがあって、「この青空に約束を」(愛称こんにゃく)では、そゆ連載物の繋ぎに近い感じ。もちろん、「雫」「デアボリカ」「アトラク=ナクア」「娘三乗動物園」「加奈〜妹〜」「水月」「さくらむすび」等々、昔から日付表示なんてやらずにサクッと時間をすっ飛ばしてエピソード単位で語るてのは普通にあるんだけど、『 To Heart 』『 Kanon 』がそうだからてんで流されて日付での区切りを採用してしまってるだけに見えるノベルゲームがあるんで。『 Cross†Channnel 』の捩れてるのは、形式としての日付を世界設定レベルで採用しながら文章のほうでは都合よく時間を飛ばしまくってしまう(それが語り手の心理のつなげ方・誤魔化し方に密接に関わってる)あたりなんだけども、こゆ詐術が成立する基盤となる「ノベルゲームの共通フォーマットたる日付表示制度」は、実は凄く狭い範囲でしか通用しない。

ということで、こうして明らかに数年前のノベルゲームを踏まえつつ、日付などを削ぎ落としてみせてるのは、この方面の洗練と言っていいんじゃないかしら。

まあ、大人しい作りなんですけどね。