TV版のガンダムおわり

最後まで。

基本的には、立ち上げの高密度が一番面白かった。中盤からはポツポツと面白いところはあるものの密度はさほど高くない。当時、どのくらい目新しかったのかは判らないが、序盤の大気圏に突入するまでのくだりを除いた平均点は現時点のコードギアスと大差ないくらい、といったところか。まあ、事前の知識を洪水のように浴びてる状態で見ているので辛口にもなろう。

個々で突出したシーンや台詞はやっぱ面白いんですよね、基本的に。アムロの言動は見ていて凄く面白い。ブライトも同じく。メカ周辺の描写、とりわけコアファイターガンダムパーツの空中換装やGアーマーまわりの苦闘ぶりは腹を抱えて笑えるくらいに頑張ってるし、カムランとミライの痴話喧嘩を筆頭に台詞のやり取りの面白さが突出しているシーンもある。

ただまあ、全体の構成としては「お約束」や「フォーマット」と闘うことに囚われすぎて、結果としてフォーマットの中に納まってしまっているのは確かで。監督が自作に対して辛口になる気持ちはわかる。これを無批判に持ち上げられてもなあ、と俺でも思う。

大まかに、ランバ・ラルの出てるあたりは基本的にのんびりまったりしてて、例えばリュウの死に全員が涙するのとか、それまでだって死傷者いるだろうに、と首をかしげたくなる。シーンの中でアムロが「僕のせいだ」て言ったり、ブライトがリュウの死んだ直後に過労で倒れたりするあたりの描写は凄く良いんだけど、かといって、その台詞や展開のためにお涙頂戴のシーンに尺を取るような話じゃなかったでしょ?