続き

そんでロボ。ガンダムもザクも、いちいち絵に色気がある。この頃のロボって鎧人間だからさ、リングに立ってるジョーとかマウンドに立ってる飛雄馬と同じラインなんですよね。大気圏突入直後のガンダムとか勃 起します。しょせん玩具でしかないデザインのロボを止め絵だけで魅せて間を持たせなきゃならないって自覚から来るんだろうけど、こんなん見ちゃうとイマドキのメカメカしいロボットなんて、つくづく玩具にしか見えないわ。ロボット物てフォーマットに寄りかかりすぎなんだろうけど。

絵といえばイセリナさん。美しい。美しいとしか。

そんでカットイン。言われて注意して見てたら、4話で画面を斜めに二つに割る形で宇宙空間のザクとザクパイロットの顔が出てきて、5話の大気圏突入で画面中央付近を頂点にした三角形のカットインが、これまたザクパイロットの顔の挿入のために使われてた。これがガンダム内の最初のカットイン。アムロやシャアのアップが普通のフィルムカット割りでの挿入なんで、つまりこれは無理やりにでもザクのパイロットをクローズアップするための手法だったのか、と。1話でいきなり命令違反する新兵(アムロと対比される)からスタートしてククルスドアンまで、言うなれば特撮戦隊物の雑魚敵との戦闘で「キキーッ!」(オレも手柄を立てて出世してやるぜ!)「キキキーッ!」(いやだ、死にたくないー!)て、いちいち雑魚のキャラを立てるためにカットイン使ってまで喋らせてるわけか。なるほど「県立地球防衛軍」がガンダムのパロなわけですね。

いや、なんかこう、構成のひとつひとつに「やっちゃった感」「セオリー無視感」が溢れてて、どうにもキリがないわ。ヤマトのやり過ぎ感のちょうど正反対なのね。日本アニメがどこでどう道を間違えたかが嫌になるほど手に取るように判るつーか。

とりあえず最後に、2話で初登場のカイ、いきなり水木しげるキャラが歩ツンと配置されていて大爆笑でした。