続き2

仮定ですが、症状が進展して狂ったようにひたすらセックスし続けるだけになって、その状況をプレイヤーに投げつけて終わりにすることも出来たはずです。ですが、その程度の状況は例えば「はじめてのおるすばん」がごく当り前のように提示され、あるいはトノイケダイスケのセックス全肯定シナリオが存在するような現在の市場では、嫌味にもなりません。性欲が「治療」しなければならない反社会的悪であるとし性行為をインモラルなものとして鑑賞するには、ネコミミ娘がごく当り前にいる世界観はあまりにファンタジーに過ぎ、現実社会と対比させるには距離が遠すぎました。
「人間」たちの暮らす現実へと回帰するために、現実にとって都合の悪い「動物」たちとのハートフルファンタジーは思い出として封印されます。セックスは現実を構成するものではなく絵空事であって、人間社会には必要ない。性欲に身をゆだねる動物な連中は全滅するか治療するかしてください、僕達には関係ないから、私達はちがうから。バイバイアニマル。

…という結末の本作が出たのが2月24日。
ところが、上記の議論をほとんど引き継いだような作品が、4月に出ることになります。今度はネコではなく、イヌミミ娘が(戌年にあわせて)クローズアップされることになります。
つづく。