赤松健「魔法先生ネギま!」講談社コミックス

その2。
絵やストーリーテリングが記号的ですね、で全てが説明できる気がしてきて、割とどうでもよくなってきました。
あと、アニメがコミック版(原作)へのカウンターとして機能していたのは何よりも「出席番号1番相坂さよさん」という「出席番号+名前」の呼びかけが番組後半まで継続的に使用されていたことに尽きるんじゃないかなあ。多分ね、企画段階では、写植文字や出席番号の持つ記号性に対して、漫画の中で描かれるエピソードとそれに対する手書きのコメントという対比が成立する予定だったんじゃないかな。それが実際にスタートしたところ、作風としての記号性の高さのせいで対比が成立しなくなって、記号の象徴みたいな名簿が埋没しちゃった、というか名簿から地続きのだらだらとした風景が出現しそうになった。だからアニメで声優さんの音声で「出席番号○○番○○○さん」という呼び方がされるときに、当初の目論見であるデジタルとアナログの素朴な結びつきが綺麗にはまって快楽になる。