鉄コン筋クリート

コードギアスて、埋もれることを恐れてないわけさ。この先どれほど面白くなろうと下らない展開になろうと、それだけは変わらない。

今どきブレードランナーみたいなジャンクな街並みを作ろうと思ったら、秋葉原の巨大エロゲ広告を混ぜて、場末のメイド喫茶でヤクザがシノギを要求して無かったら嘘なわけさ。台詞だって「ヤク売って来い」から「エロ同人のコピー売って来い」にしなかったらリアリティがない…てのはまあ、言い過ぎにしてもだ。

アニメ美術の洗練されてオサレな絵面でしかなくなってしまったジャンクな街並みにほんの少しでもリアルな場末感を取り戻すとしたら、ストリートチャイルドの少女が隠れ家のインテリアにするのは「CCさくら」のキャラクターグッズでしかありえないわけです。あるいはもっと荒んだ感じを出したかったら、メンヘルなお絵かきの時に
「これは何を描いてるの? カードキャプターさくらかな?」
リリカルなのはだよ、知らねーの?」
てやり取りしたっていい。

そーゆーヨゴレがない清潔な作りなのが鉄コンの映画。松本大洋原作だから、てのは言い訳だと思います。価値がないとは言わない。ただ、見ていてコードギアスだったらこうはならない、て思った。