ぶそうに剣心の話とか

ジャンプ話や少年漫画談義で和月伸宏を引き合いに出すのはタブーです、と少なくとも昨日までの俺は思ってました。だってさ、るろ剣の2巻で終わってるし。
仲間内でも、最初っから終わってることを前提にして話題にする作家さんではあるわけで。だからまあ何だ。「僕は身も蓋もないことは言っても突拍子のないことなんて言わない」て人が武装錬金の話をするのは正しいんです、正しいんですけどね。
忘れもしない「るろうに剣心」の1話を巡っての俺の発言「打ち切られますね絶対。打ち切られなかったらファンになります」それに対しての反応は「うわ、そこまで言う?」
あのね、この会話には「ああこの和月伸宏という人は少女漫画趣味を捨てきれずにジャンプでズタボロになって消えていくんだな…この人を俺が見守らずして誰が見守るだろう」ていう捩れた思いと、そんな感傷を一顧だにしないスラダンにキャーキャー言ってる同人お姉様方のリアクションとの、100万年を経ても噛み合うことのない断絶が含まれているのですよ。そこんとこを感じ取って欲しいのさ。
まあ何だ。「るろ剣」てジャンプが部数を減らし続ける逆境の時代の顔の一つだったわけでさ。やおい同人的にはジャンプの時代が終焉を迎えて、「やおい」がBLやホモや何やに分化・拡散しパワーを失ってく時代でもあり。「何で人気が出てるんだろう?」ていう懐疑とともにあり続けた作品で。
やっぱし、和月センセにはあまりツッコミを入れる気にならない。積極的に支持もしないけど。あの人の作品がジャンプに載ってるってのは不幸でもあり幸福でもあり救いでもあり苦しみでもあり、負債でもあり希望でもある、と、そんなことを思ってしまいます。