小林尽「School Rumble」KC

マンガ夜話でとりあげたかどうか知らないんだけど、パタリロのシリーズ後半(60巻以降だったっけ)にスト4っていうのがあってね。ストーリー4コマ、略してスト4、なんだそうですが、要するに「ぼのぼの」系の「話がなんとなくつながってる4コマ」を「それって従来のギャグをやりつつストーリーを進行させてくパタリロと同じじゃん」と導入してみたら背景やコマ割の手を抜いたようにしか見えない代物になっちゃったっていう微妙に中途半端な代物なんですが、スクランってそれに近いと思うのですね。
で、何が違うのかっていうと、1週間あたりの内容の分量がネットで盛り上がるのに適切だった、ぐらいしか思いつかない。や、そのバランスにたどり着いたってのが凄いことなんですが、何が言いたいかっていうと本作ほど単行本で読んで何が面白いのかわかんない代物はないよな、と。連載なんて多かれ少なかれそういうものではあるんだけれども、スクランの単行本てとりわけ適当にヌルイ笑いを混ぜたフツーの学園物にしか見えないんですわ。
オチがマンガの脇の1行ツッコミ(もしかしてタイトル?)に回収されてしまって内容的に全くオチじゃないところでオチている気にさせられるところも、その月のストーリー展開の都合で4コマ目がオチてないことが多々あるパタリロのスト4を思い起こさせるわけですが、この枠外のゴナEで書かれた一文に過度に重きを置く読み方というのは100Q、120Q写植で「!!」を打っちゃうマガジンの文脈の延長線上で読まないと楽しめない作品だよなあ、と思うのでありました。