劇場版銀魂THE FINAL

銀魂のTVアニメもう10年ぐらい見てなかったし、そもそも一時期の完全にタガが外れた頃以外は面白いとも思っておらず、というかいい年して初日レイトショーに銀魂映画見に来てた大人のお姉さん視聴者たちにしても反応するとこ自分と同じで、つまりギャグはほぼスルーなんだよね。天丼ギャグを何度も何度も押し込まれて2時間の最後あたりでようやくクスッと吹き出すぐらいな感じ。あ、俺と同じタイミングで反応してるってことはやっぱ面白いと思って見てるわけじゃないんだなと。

じゃあ何で自分は見に行ったかといえばここんとこ銀魂公式がTV版やらOPED集やら色々と動画を流してたんだけど、その中のジャンプフェス特番で阪口さんが司会で喋っててね。

銀魂の杉田さんと阪口さんのラジオ番組って昔よく動画サイトアップロードに流れててさ。著作権違反なんで聞いてますとか言っちゃいけないやつなんだけど、お勧め流れてくるの聞いてた時期があって。今回ジャンプフェス番組聞いてたら色々と思い出してね。

銀魂ラジオ番組の阪口さんて、とにかくよく笑うんですよ。銀魂全く関係ない雑談でもずっと楽しく喋ってるし、もちろん銀魂の話題でも笑ってるんだけど、その中で、銀魂の、こっちは別段面白いとも思ってないギャグをホントに面白がって笑うのね。

阪口さんが面白がってるのを聞くまではさ、こっちは銀魂のそのギャグとか全然面白いと思ってないわけ。まあ銀魂に限らずTVの吉本芸人にしても浅草の演芸場にしても笑点にしてもだいたい面白いとは思えないたちなので、笑いの沸点やや高めなのかもしんないけど、アニメで披露されるギャグにまるきり無反応というほどでもないし、まあ年食ったオッサンの平均値ぐらいだと自分では思ってて、だからまあ銀魂は「そこまで面白いことやるわけでもない枠」に入れてたんだよね。

それを、坂口さんがホントに楽しそうに笑って言及するのを聞いてたらさ、そっか、これで笑う人がちゃんといるんだ、ってのがすごい救いになったわけ。銀魂をあんま面白いと思わない自分ってのは変わらないのよ。ただ俺とは違う人が銀魂で笑ってるということが知れたことが救いなの。

ネットジャーゴンにちょくちょく出るフレーズで「何が嫌いかではなく何を好きかを語れよ」てのがあるんだけど、嫌いを語るのも好きを語るのも両方聞きたいんだよね。阪口さんが好きを語ることで俺の嫌いが書き変わることは結局なくて、銀魂ギャグは相変わらず擦れたオッサンが見ても大して面白くないんだけど、阪口さんがそれを楽しそうに笑ってるの聞くのは好きなの。逆でもいいけどね。

そんなことをジャンプ特番を聞いてて思い出したんだけど、それを聞いてたの車の中でさ、うちの親父が場所もないのに全高2mぐらいある植木を10本ぐらい買っちゃったのを引き取ってトラックで運んでる最中で、そんときは運転しながらホントにはらわた煮えくり返って、このまま常磐道でフクイチ近くまで行って未除染地域に不法投棄してこようとか本気で思ってたんだよね。でも阪口さんの笑い声をしばらくぶりに聞いてるうちに収まってきてさ。

映画はなんつうか出来がいいとはお世辞にも言えないつうか、いつもの銀魂をやろうとして上手く行ってないというか、TVシリーズの続きをTVでやらずに映画館に持ち込んじゃう今どきの手法が詰め込み気味の内容とマッチできてないのもあり、まあズッコケ気味で、けどまあ冒頭にも書いたけど、2時間のうち最後の最後で多少はクスッとしたよ。


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