寛永御前試合

 アニメのシグルイで「寛永御前試合」て言い方をしてたのでアレ?と思って。漫画が手元にないけど、ストレートにそういう言い方してたっけか。いや、その言い方だと所謂、家光の前でやった試合になっちゃわないかと思って。

 んで、ぐぐってみたり本棚をひっくり返してみたりしたら「歴史への招待」の寛永御前試合の回が出てきた。「寛政の改革期に史料に詳しい誰かに捏造されて松平定信に献上され(文武奨励への嫌がらせ)、水野忠邦〜幕末期の武芸ブームで再発見されて「史実」に紛れ込んだんじゃないか」という筋書きを紹介してる。

 だからなに、と言われると困るが。まぁ、無粋な話なんで流しといて。

 そういや、シグルイ見ながら「山田風太郎の『魔界転生』も基本は寛永御前試合で」と言ったら誰にも通じなかった。
 要するに、元の史料や講談の話だと試合の登場人物がとっくに死んでいたり60過ぎ、70過ぎの老人だったりするのがおかしい、ていうツッコミにより寛永御前試合が「虚構が歴史に紛れ込んだ」扱いされるので、じゃあ死んだ奴を生き返らせて対決させる方法、転生の秘術で実現させてしまえ、と。だから山田風太郎の原作では寛永御前試合を受けて由井正雪がボス格なんだよと。

 無粋でごめんよ。